2009年7月24日づけの上記論文に関して意見を提出します。
A. 「白黒二元論」の過ちはそのとおりですが、原仙作さんの語気強い論理も同様に、かなり非現実的な意見・説得術であると日本共産党支持者から評価されるのではないでしょうか。1965年にL.Zadehというイラン系米国人によって開発されたファジイ論理を日本共産党も採用すべきだと最近感じています。数理論理学における古典論理の枠組みで思考することは現代技術科学の実情に反しています。唯物弁証法にも。わたしは志位指導部が建設的野党論を出したのはいいことと判断します。宮本さんや不破さんの時代だったらこのような柔軟な方針変更は起きなかったでしょう。
B. その点、志位さんは文学者であった宮本顕治さんや物理学者であった不破哲三さんよりもぐっと現実的で柔軟な政治指導者ではないかと外部から判断できます。志位さんは工学部応用物理学科卒業です。たとえば、衆議院選挙区に共産党が全部立候補を立てる事は現在の力量では現実的でないし(選挙法で保障されている選挙費用の10分の一の選挙費用も掛けないで選挙を戦わされている。現行選挙法は後援会組織が一番能率的で他党は選挙では電話投票依頼を最重要視して実行部隊を選挙事務所に計画的に送り出すのに、弱い日本共産党では選挙活動がビラまき主力になってしまっている。)、財政をも不当に圧迫している現状をE-Mailで何度か主張してきましたが、3年もたたずに衆議院選挙で全選挙区に候補者を立てることはやめています。日常的に地に足の着いた活動があるところだけで候補者をたてるのは良策です。外国の共産党を引き合いに出したくないのですが、たとえば中国共産党は毛沢東の評価を死後10年もたたないうちに完了できたわけです。
C. それから共産党労働者党の指導者の資質に関してですが、かなり大幅な柔軟性と共産党内部の論敵包容性が要求されます。それがないと、スターリンや毛沢東と同じ間違いを将来の日本共産党が起こしてしまう論理的可能性が残ってしまいます。レーニンもエスエルとかの競合政党の政策を横取りしたことがあったということです。レーニンを崇拝しているのではありません。尊敬はしていますが。史的唯物論・唯物弁証法を効果的に応用できていれば、しょうしょうの間違いはいいではないですか。ほんの少しの違いで党員や党員研究者を除名したり、生活が出来ないような状態に追い込んではいけません。宮本時代から比べれば、その点は大進歩したといえるでしょう。それに、共産党以外の政党では政党内部の不協和音やちょっとした意見の違いをマスコミに与えてマスコミに報道させることによってむしろプラスの効果を得ています。このサザナミ共産党サイトもそのような効果を与えているようです。日本共産党の指導部もファジイな範囲での言論の自由を与えたほうが日本共産党の発達にとってプラスになることでしょう。近所の民主党支持者から共産党の場合、指導に失敗やミスがあったときにどのようにして責任や改善行動をとるようになってるのかと質問を受けました。彼は、かなり共産党のことを勉強しています。私は、日本の共産党なので日本の大企業のように時間が解決するのに任せているようだと解答しました。
D. 日本共産党は資本論の導きがあるにもかかわらず(近代経済学もかなり使用できだしました)、党員さんや支持者のなかに産業政策をもつひとが少ないということがあります。国民は大部分が労働者なのに労働者意識がほとんどありません。最近、漫画で読破「資本論、続資本論」が出版されたのはとてもいいことです。住民は産業がなければ高い福祉社会を構築できないと感じているようです。この感情は私は正当な感情であると判断しています。貧しい社会主義経済の可能性をマルクス・エンゲルスは指摘していましたよね。また、貧乏感情貧乏根性は日本人の世界史的歴史的空間的条件で作られた性格のような気もします。環境を破壊せずに中国やインドやその他の発展途上国の労働者に日本や欧米の高い生活水準の保証するには生産技術・技術一般の発展・高度化を探求する必要があるように思います。世界的地球的な物質循環を見つける必要があります、じょじょにでも。赤旗日刊紙では天文学分野の科学記事が多く載りますが産業の基礎である工業技術・医療・介護社会福祉等の最近の発展をもっと取り上げてほしいと思います。市場を使って社会主義経済へは中国では成功しつつあるように観察できます。資本主義が封建制度をやすやすと崩壊させたように、社会主義経済制度はやすやすと資本主義を凌駕(リョウガ、こえる)ことによって実現されることでしょう。
E. 現在の日本人の意識ならばレーニン型の党組織制度は不要な気がします。ただ、依然として日本共産党にたいする不当な嫌がらせが警察からありますから、誰が党員さんだとか誰が党員さんでないとかを公表すべきではありません。日本国憲法はかなり高い人権・民主主義のもとに作成されており、この憲法を完全遵守(まもって活動する)ことはマルクス・エンゲルスの精神に合致していますから、この憲法を守って生きることはすばらしいことではないでしょうか。