私が原仙作氏の投稿が長らくないと書いて投稿した直後に、原仙作さんの久しぶりの投稿がありました。投稿しなかったのは、基本的な状況が変わっていないからだとして、最近の状況の説明。相変わらずきちんとした分析です。少しく感想をのべさせてもらいます。
政治上での実在的対立は、党執行部が恣意的に引く画線とは違うもので、それが、資本主義の危機と階級闘争をその土台に持ちながらも、その対立自体はそれ自体として分析評価されなければならないものであると考えます。そして、それが不況下に苦しむ諸民の生活を大事にする政治方向か、そうでないかという対立だということ、その対立の諸民側のフロントがこの前の総選挙においてマニュフェストを掲げた民主党であり、小沢一郎であったと見る点は異論はありません。それが今も小沢氏に対する期待となっていることも承知しています。小沢氏は民主党の中では連敗してしまい、だから、もはや力を失ってしまったのだという認識も多いですが、原さんの分析の方が説得力があると感じます。旧来の国家権力の総攻撃をくらってきた小沢一郎ですが、よくその勢力を保っているばかりでなく、今回の代表選挙を通じて、むしろ民主党内での影響力をとりもどしつつあるともいえるという見方も。
これからどうなるかはわかりませんが来るべき判決で無罪となり、その結果として党員資格を回復し、その時に状況が一機に転換する可能性はあると思います。
ただ、小沢氏の評価については、小沢氏の政治手法が、一貫して、戦いではなく駆け引き取引にある点が菅井には気になっています。小沢氏は、権力内での駆け引きや交渉にはたけているが、もしかしたら戦わない政治家ではないか、という懸念が菅井にはあるのです。もちろん、交渉や駆け引きは重要であり、得るものもあるのだとは思うのですが、失うものもあります。戦い抜きに今の日本の危機は克服できないと思います。市民グループと話し合いをしたり、ニコニコテレビ出演などもあるわけですし、小沢後援会に参加した左翼の人々もいるようですが、片思いに終わる可能性もあるのではないかと思っています。
さらに、日本の危機は、福島原発事故が収束できなかったことで、脱原発に焦点が移動してきています。そして、選挙だけでなく、デモのような直接行動も拡大しつつあります。素人の乱などの若者たちが一万五千人くらいのデモの取り組みをつくり出しましたが、原水禁を主体にした9.19の「さようなら原発五万人集会」(東京)は六万人を集めたということです。原水協支持の共産党の人々も参加していたようです。また、先日阿佐ヶ谷ロフトで行われた共産党と素人の乱の対話では、共産党と素人の乱がばらばらにやるのではなく、一緒にやって参加人数の多いデモをやることの必要がいわれていました。
こうした動きは、エジプト革命などにも刺激されていて、今後も止まることはないと思います。
こういう点の分析も必要だと思います。
9.19には菅井は参加しませんでしたが、マスコミではあまり流れないので、次のようなyoutubeの映像が状況を知る参考になりましたので、紹介しておきます。
1 http://www.youtube.com/watch?v=k5Q5cRWpQaU&feature=player_embedded#!
デモ出発前の集会における大江氏、鎌田氏など呼びかけ人たちの演説を中心に編集しています。会場では、人が多すぎてはっきりと聞けなかった人も多かったようです。大江氏たちの発言は格調高いもので、知識人の独自意義役割を感じさせるものだと思います。
2 http://www.youtube.com/watch?v=QdbCWIqRe9Q
脱原発と福島からの子供たちの一刻もはやい疎開を訴える俳優山本太郎のその日の参加を追いかけたものです。「デモや署名は、政治家にとっては屁でもない。代議士の事務所へ直接行って訴えることが必要。だが、一人一人の参加者の覚悟にとってはデモ、署名は大事。参加や署名を訴える中で主体が形成されていく」「ふりあげた拳をおろすことはできない」など、インタビューも興味深かったです。運動が人を生み出しすという例、でしょうか。
3 http://www.youtube.com/watch?v=R2QC55DMouo&feature=related
神奈川の人たちのデモを追いかけたものです。この日のデモの感じがわかって興味深かったです。基本は組織されたデモだと思いますが、創意が感じられ、活気があります。組織的な感じ、動員的な感じはないです。