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「現状分析と対抗戦略」討論欄

櫻井智志氏へ

2011/10/3 高額所得者 50代 医師

貴方の10月1日付投稿を拝見し、幾つかの疑問点があるのでご意見します、
1)以前貴方が本欄において「脱原発」を主張されたのに対し、私は「日本共産 党の従来の政策は原発全面反対ではなかったはず」と質問しました。しかし貴方 は、「私は党員ではないから」とはぐらかされました。
2)今回の貴方の投稿は、「山本義隆氏の著書の読後感を通して自身の主張をな さる」という手法ではありますが、「原発問題の責任は、米帝とこれに追随した 歴代日本政府および独占資本」という趣旨だと解釈します。
3)むろん上記は事実ではあります。しかし現時点で原発推進しているのはどこ の国なのですか?米国はスリーマイル島事故以後原発増設中止。日本も今回の事 故で、事実上原発の増設は不可能です。推進しているのは、中印ベトナムじゃな いですか!内政干渉になってはいけませんし、またこれらの新興国が経済発展に 見合ったエネルギー増産しようとするのも理解できます。しかし安全性という点 ではどうなのでしょうか?決して「原発米日支配層責任論」だけでは、解答は出 てきません(現にチェルノブイリ事故を起したのは、旧ソ連でした)。もし「米 日の原発は危険だが、中印ベトナムが建設しようとしている原発は安全だ」とお 考えなら、その論拠を示して下さい。
4)今回の事故が世界的問題になっているとき、断じて「原発技術のベトナムへ の輸出」などはすべきではありません。しかし日本が「原発先進国」であったの も事実であり、これらの蓄積は「人類的幸福」のために何らかの形で国際的に活 かされるべき(原発は未完成の技術であり、原子力の平和利用は可能であるとい う観点から)であります。
5)むろん「自然エネルギーの開発」は推進すべきです。ただしこれらが採算 ベースで安定的電力供給できるようになるには、数十年の時間を要するでしょ う。この間は、原発は継続すべきです。「原発技術の安全性の確立(将来的に安 全な原発は不可能という人類的結論に達するかも知れませんが、そのときは世界 的最終的全面放棄すべきです)や使用済み核燃料廃棄技術の確立」も、原発継続 可動の中からしか生まれてこないと考えます。