日本には、現在、平和革命が可能な条件が実在していると考えます。
1.平和憲法が存在していること
2.自衛隊はいまだ軍隊でないこと 今のところ、自衛隊員は何で感謝されているか、災害援助や、原発事故への出動、総じて、国民への奉仕によってである。国防への感謝はまだ具体的でなく、海外での戦争に至っては、国民の期待は皆無である。そして、60年安保の時に回避されて未だ治安出動の経験がないこと。
3.新法によって廃止されてしまったはいえ、教育基本法のもとで基本的人権の理念で育った人々がいること
4.日本は、江戸時代以降、内戦をしていないこと。〈明治政府への移行期、敗戦時の混乱のことを見てもなおそういえると思う〉
5.ソ連邦の解体にもかかわらず、日本共産党ならびに社会主義者たちが政治勢力として一定の力量を維持している。共産党は、運動をつなげる方向に向かっているように見える。この項目はいささか、ひいきめかもしれないことは自覚している。
一方、日本が変革せざるを得ない状況も生まれてきているようにみえる。
新自由主義政策が、日本の中産階級の安定と層の厚さを奪い、経済危機と貧困を創りだしている
そして。何よりも、国民的大惨事である東北の震災と原発事故の真の終息を今の国家が実現できないこと。
そして、危機をきっかけとして、今まで国民の反対で実行できなかった悪法、悪制度を一気に導入しようとかかっている。国民総背番号制、消費税増税、武器輸出解禁、PTTなど。さらには、抗議行動、デモ、通産省前テントに対する警察の態度、裁判所の決定などを見ていると、支配権力は、活動家や民主勢力を表に出させて、一気に弾圧してしまおうとしていると判断すべきである。
しかし、彼らの統治能力のなさはインターネットなどのオープンな情報流通により、さらけだされており、その不当な行動も国民に知られるようになっている。
国民各層、被害者の抵抗運動、抗議活動も高まってきている。資本家の一部にもはっきりとこれを支持する人々がいる。
だが、我が国の資本家の大半は、、国民的危機に、海外への工場、事業所移転、あるいは、外国人労働力の使用による日本人労働者の切り捨て、アメリカの圧力に対する同調など、民族資本としての誇りを投げ捨てる方向になっており、頼りにはならず、国民は自ら立ち上がるよりなくなっている。
山本太郎、薗良太、雨宮処凛、原田あきら、松本哉、上杉隆、など、政治にかかわる目立つ人、中心になる若い世代がゆっくりとではあるが、育ちはじめている。
オキュパイ運動のように、活動、抗議行動が日常的であるような状況ができはじめている。
文化、とくに若者文化の分野にも新しい動向が見られる。
日本共産党は前衛方針をやめ、これらの運動を後押しする方針に徹するのなら、これらをよく判断して、さらに一歩を踏み出すべきである。