2点提起したいことがあります。
その1
「六十年代末」が反復されている。
1960 年代末、全国に広がる大学闘争の中で、当時共産党は後手にまわった。
そのこともあり、その主張する大学の民主化路線は主流となることができず、
大学闘争は先鋭化するばかりで敗北に終わった。少なくとも、今からはそう
総括する以外にない。
今回、反原発運動を出発点として起こっているさまざまな動きの中で
当時の対立の再現が見られている。
ただし、当時共産党がになった方向は、今回
市民の組織である反原連(首都圏反原発連合)が主として、になっている。
対立の再現が前と同じ結果をよりひどくした形で終わることは十分にありうる。
しかし、前回とはちがって、後手にまわっているのではなく、先手をとっているところがちがっている。
この対立は軽視すべき問題ではない。
その2
反原連は、脱原発のための市民組織(ネットワーク)であるが、
その運動方針は、かつての、政党が「大衆運動」をひきまわした結果による弊害(未だ共産党がきちんと清算したとは言えない)、の教訓(反核運動などのこと)をふまえているものになってぃる。その方針とはいわゆる「シングルイシュー」である。積極的に評価すべきものだと考える。