これから続く
政治の蛇行に
これまで幾百万幾千万という民衆が
これからも翻弄され
人生を奔放な濁流の渦に呑みこまれてゆくことか
累々と蓄積された屍のうえに
いつかはわが身をかさねあわせ
それでも歴史は進みゆくのか
どれだけおおくの民衆における悲劇が
国の内外で反復されつづけてきたことだろう
それでも
「よし、これが人生か。ならばもう一度!」
ニーチェのツアラツウストラのように
民衆から強い意志が自立した個人としてたち現れて
いつか多くの集団的主体が
この国の未来を雄雄しく担いつづけるそのときまでは
常に破壊されることを怖れず
常に保存しつづけてゆこう
まだ前史は続く
歴史はいまだ開明のときを知らず
闘うことだけが
なにもない我々の証しでもあうのなら
手を繋ぎ
肩を組んで
されど
擬制の連帯や強制の友愛ではなく
荒波の怒涛に鍛えられし現実の高炉にて
鋼はたえず鍛えられてゆくことか
絶望の虚妄なること、希望の虚妄に同じい
魯迅が引用した東欧の思想家
再び歩き続ける無告の民に
「遠い残雪のような希よ光ってあれ
絶望と俺の精神の自由のみ
俺が人間であったことを思い出させてくれるのだ」
(きけわだつみのこえ:田邊 利宏「雪の夜」から)
いまだ激しい戦闘と破壊がくりかえされるイラク戦争。決してフセイン大統領が独裁としても、それを育てたのはアメリカ政府であった。
アメリカ・ブッシュ大統領は、国際世論の反戦も、国際連合も一切の制約をとりはらい、高度の橋ハイテク兵器で、電磁波爆弾でイラク国営テレビ局を破壊した。電磁波はテレビ放送を長く崩壊させ、イラク国民の基本的人権を奪った。
一発の爆弾から数百発の小型爆弾がとびちり、その影響は地雷と同じという非人道兵器も、アフガニスタン戦争で使用しようとして、人権団体から批判されとめたにもかかわらず、とうとう今回は平然と使用した。
この最大の無法戦争に、イラクの民衆は勇敢に闘いつづけている。
いつかこの侵略戦争で勝ったとしても、世界はこの不法で無法な侵略戦争をおこしたアメリカンブッシュを永久戦争犯罪人として、民衆の国際法廷にて弾劾するであろう。
歴史の教訓は、決して許すまい。