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「イラク戦争」討論欄

日本のマスコミ・メディアの限界ーー朝日新聞より

2003/4/1 長壁 満子、40代、金融

 朝日新聞をよんでいらっしゃる方は、お気づきでしょうか。本日4月1日付朝刊は、今までになく(比較するとという程度)、謙虚なものでした。
 天声人語・・よく考えたら、恐れ多くも、天の声と書くのですね。
ーー「・・情報戦が重要な役割を占める現代の戦争は、そもそも虚実の見分けが難しい。ひょっとしたら、おおきなうそにだまされているのではないか。警戒を怠ることができない」ーーそうそう、最初からアメリカ式の土俵に乗せられたスタートだと認識することがポイントです。
 同じく一面「従軍取材自問の日々」ーー米兵たちと寝食共に・・・中立かーー
 「今回米国政府は600人もの内外の記者たちの従軍を認めた。米軍に感情移入した記者に米兵の活躍を大量に報道させ、国内世論のイラク戦争支持を固めようという計算があるのではないだろうか。」と解釈するまでもなく、当然です。侵略戦争をいかにごまかしごまかし報道するかが、あなたがたに課せられた任務のはず。
 ーー隠れ家にガスマスク・・事実かーー
 先日、海兵隊の幹部が「いいニュースがある」と言って、数人の従軍記者を集めた。「イラク兵が立ち去った後の隠れ家で見つけた」。ガスマスクや中和剤の注射器など、化学兵器防護装備の一式を私たちに見せた。「化学兵器を保有しているからマスクを持っていた」と海兵隊は強調したがっていた。
 私は一日考えた。結局、記事にしなかった。
 「貴重なはずのマスクを、なぜ置き去りにしたのか」という疑問を振り払えなかった。できすぎでは、と思った。同じような話は米軍の公式発表として世界に伝わった。イラク軍が化学兵器を実際に使用すれば、私はマスクの発見を記事にすべきだったということになるのだろう。答えは後にしか分からない。ーー今回の戦争をどう考えるべきなのか。米国にもイラクにも問題がある、ということまでしか私にはいえない。--とこのイラク中部で取材をする記者は書く。

 この程度の記者が一線で取材しているのだということがわかって、わたしは、絶句・・・です。
 しかも、この記者は、あまたいる記者のなかで、極めて、まともな部類にはいるのでしょう。某先輩記者の「朝日のなかにも、一割は優秀な記者がいますから、信じてください」の言葉が、妙に空疎に響いてカラカラと音を立てています。
 さて、アメリカは、劣化ウラン弾をばらまき、放射能を撒き散らし、地雷を雨霰とふりまいているのですよ。あなた自身は、当然防護していないのですか。湾岸戦争でも痛い思いをしているイラクにとって、様々な防護対策を備えるのは当然ではないですか。米兵の装備を写真で見たって、相当な荷をしょっていますよね。なんだって、入っているんでしょ。
 ベトナム戦争然り、湾岸戦争然り、枯れ葉剤やら、劣化ウランやら、味方の兵隊にもかなりの被害が多発しているとききました。それに、もっともらしく、検証するまでもなく、米兵の従軍取材なのですから、大本営発表にきまっているではないですか。今回の戦争をどう考えるべきかですって??????????????????
 話になりません。これで、朝日の記者ですか。戦争の本質とか、視点の問題とか、自分なりのスタンスがあって戦地にいっているのではないのですか。
 アメリカ側の一方的な広報に甘んじた立場であること、そこを強烈に意識してから、スタートすべきです。アメリカのフィルターを通して、先の先にある「敵」の見えない真実を視る努力をすることです。
 もっとも、かなり、著名なジャーナリストでさえ、これまでも、米側の従軍取材からの見方しかできない人が多く見受けられることを考えても、限界があるのですかね。
 14面、私の視点、アルジャジーラ経済部長の、取材禁止「自由の国」がすることかーこの視点こそが真実であるとおもいます。