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「イラク戦争」討論欄

マクロメディア(東京から)

2003/4/3 菅井 良、40代、自由業

 3日朝。株が急激に上がっている。イラク地上軍との戦闘で、アメリカが優勢、このままではまもなく、バクダッドに攻めいれるかもしれない、そんな気分に変わったからだとのこと。ついさっきまでは、戦争は長引きそうだという雰囲気で、下がっていたのに、なんというゲンキンなことか。

 TBS3日昼のニュースは、依然トップにイラク侵略のニュースを置いている。読売は新型肺炎、10chはイラク関連だが、おちゃらけだ。キムジョンイルのおもしろいゴシップとまぜて流している。

 TBS:アメリカの駐日大使(元?)はJNNのインタビューに対して、日本の小泉首相について最大級の賛辞を述べていた。「日本は唯一真の同盟国だ。小泉首相は偉大な指導者だ。日本は早いうちにアメリカのイラク戦争への支持を表明してくれた。政治的にリスクのあるむずかしい決断だったと思う。大変ありがたかった。自衛隊の派遣はしなくていい。日本の自由にしていい。」この、小泉=偉大な指導者という評価を日本国民はどう聞くのだろうか。自衛隊は送らなくてもいい、という言葉の腹はなんだろうか。そのままとることはできないと思う。
 たとえば、JNNの独自取材は、占領されたイラク南部の港湾都市ウムカスルの海上機雷の除去作業を自衛隊がやれないか、アメリカから頼まれていたことを伝えた。日本側は、日本は現行法では戦闘地域での自衛隊の活動はできない、と断ったので、アメリカ軍がやったそうだ。日本は戦闘終了後の公海上の機雷除去をやるという。
 いずれにせよ、アメリカの戦争開始時点での小泉のモラルサポートがアメリカの侵略をいかにやりやすくしたのかがわかる。道徳は、今のアメリカの最大の弱点であり、日本はそれをよく支えている。

 つぎにフジテレビ:アメリカ軍の爆弾工場内生産ラインの映像が映っていた。ただいまフル稼働中。さらにふやせとの指示が出ているのだそうだ。「まだまだイラクで爆弾が必要だということなのか、それとも、次の戦争の準備をしている証拠なのか。」日本のネオコンメディア、フジ産経グループらしい、実に正直で率直なコメントがついていた。TBSを見ないときはやはり、8chに限る。

 TBS:「弱まるアメリカ軍の志気」と題して、一米兵士の声を紹介していた。「はじめたのは俺じゃない。来たくて来たんじゃないんだ。命令に従うだけさ。」
 読売朝刊一面:戦場の兵士が今一番気にしていることは米国内の世論だという。米国民は今回の戦争を支持しているのかー。従軍記者にそう問いかける兵士も多い。「国に帰ったら、なぜわれわれが戦争をし、国に奉仕したのかみんなにきいてほしい」と語る。ベトナム戦争のことが脳裏に浮かんでしまうのだそうだ。当然だろう。

 ブッシュは戦争は長期化するかもしれない、と言いながら当初の方針どおりを狙っている。バクダッド突入時期を判断するのは現場にまかされているという。3週間で大勢が決すれば、当初の予定通りと、戦果を誇るだろう。だが、それをすぎたら、確かに彼らの当初もくろみ通りでない状況になる。 
 TBSテレビ:ついこのあいだまで、バクダッドから報道をしていたフリージャーナリスト久保田氏が帰国・出演して、その映像を紹介しながら、話をしていた。中継中に500メートルの距離に爆弾がおちて、ホテルの中で爆風で倒れてしまったこともあったそうだ。「バクダッドにはどの家も最低一人は残っているようです。」「貧しい羊飼いは爆撃時でも大事な羊たちを誘導して外にいる。(映像あり)」
 そして、「はじめ、すぐイラク人は降参してしまうんじゃないかと思っていたんですが、アメリカ軍の爆撃にさらされ、ムジャヒディンも入って、住民も武器をとり、今は逆に結束している。闘いは長くなると思います。」と語った。

 4月5日の東京のワールドピースナウのデモに歩きます。一度めは歩いただけ、二度目はワールドピースナウのプラカードをもって歩きました。手作りのプラカードをつくってきた老人に会いました。劣化ウラン弾の被爆者少女の写真に手書きの文字をそえたプラカードでした。今度は僕も自分でつくっていきます。

P.S  フランス、ドイツの政府(国民ではありません)があいついで、米英支持を言いだした。逆に、アメリカに恩義があると思ってる東欧諸国で、ようやく戦争反対のデモがはじまったようです。