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「イラク戦争」討論欄

土砂降りの雨あられと落とされる劣化ウラン弾

2003/4/3 長壁 満子、40代、金融

 先日、ひょんなところで木村愛二さん等の資料を入手。過去何回かさざ波にも投稿されていたし、講演等も伝言板に掲載されていたので、氏の考えや資料も目新しいものではないかもしれないが、是非、今一度、紹介させていただきたい。
 一つは劣化ウラン弾の件、バグダッドの虐殺がおこなわれている最中だが、これが、あのおぞましい劣化ウラン弾をバカスカ堕としているということだ。
 ニュースソースはアフガニスタン劣化ウラン被害調査カンパ・キャンペーンの吉田正弘氏。
 この戦争に先だって、米軍当局、イギリス政府は、堂々と世界世論に挑戦するかのように、使用を宣言した。
 イラク全土で展開中の地上戦でアメリカのMI戦車、イギリスのチャレンジャー戦車が戦闘の最前線にたっているが、イラク軍戦車に対する発砲も報道。これら主砲弾のうち特に、対戦車・対装甲用の砲弾は劣化ウラン製であるという。
 私も2月には「劣化ウラン弾に苦しむイラクのこどもたちの写真展」を開催したこともあり、その残虐性に深い憤りを禁じえないでいた。
 このとき(湾岸戦争)の劣化ウラン弾の使用は約100万発、320トン、今回20日の開戦から23日までの4日間で発射された巡航ミサイルは計500発に上るとされている。
 開戦当日、フセイン大統領暗殺攻撃はF-117ステルス攻撃機に搭載したバンカーバスター(硬化目標用で貫通型)とよばれる誘導爆弾は、すべて劣化ウランでできている(疑惑)。
 バグダッドに対する巡航ミサイルの集中攻撃と同時に、イラク南部、北部にも誘導爆弾の雨が降らされている。

 劣化ウランと一口でいうのは簡単だが、この未曾有の残虐兵器を当然のごとく使う英米のふるまいをみなさんは、どう思われるだろうか。日ごろ、私は、メディアの軟な報道、視点の甘さなどを批判してきたが、私などが指摘していることなど吹っ飛ぶこの現実に、今はただただ、たじろぐおもいだ。フセインはもちろんのこと、一般市民、それに、米英の兵士にも、たっぷりとこれら放射能はふりかかっているはずだ。30メートルのコンクリートを貫通するというバンカーバスターからのがれることはおろか、たとい、奇跡的に生きる延びたとしても、後日確実に身体は壊れ、汚染された環境はさらに人命を蝕むはずだ。復興などといっている輩は、こうした事実を研究したほうがいいのではないか。
 日本の自衛隊諸君も、戦争好きな方々も、今一度、この現実の先にあるものを、少し、想像したほうがよい。

 もう一点、こちらは、木村愛二さんのメディア批判ないしはジャーナリズムの視点がするどい。「アフガン侵略からイラク攻撃威嚇に至る状況の出発点=9・11事件は米・イスラエルの自作自演だ!・・・木村愛二」
 --戦争屋の謀略を見破るーーとして、「9.11事件の真相と背景」の著書を紹介。なかで、危険を冒して自説を展開する考え方を記している。

 「古代中国で何百年も続いた戦国時代の故知の集大成{孫子}の名で伝わる軍略書には{故上兵伐謀=最上の戦争は敵の謀略を未然に破ること}とある。もそも{平和のペン}を自称する者が{戦争の剣}、または戦争屋に戦いを挑み、勝利、すなわち念願の恒久平和の実現を目指すのなら、平和のペンの側には、この{故知}の{上兵}以外の戦いの道はない。
 戦争屋の謀略を一刻でも早く見破り、彼らが「平和」だの{正義}だのを{守る}と称して武力行使に踏み切る前に、真の平和を求める世論形成をなしとげ、彼らの血に塗れた手を縛り上げるしかないのである。

 こうして、早くから氏の指摘があったにもかかわらず、マスコミは聞く耳をもたないまま、今回の戦争まで、加担してしまったのだ。明らかな、立派な戦争犯罪である。マスメディアは、一刻も早く、謙虚に、「小さな」真実の声に耳を傾ける勇気をもて。その奥には、とてつもないおおきな真実がかくれているのだから。もちろん、政治家も政党も・・である。今のうちに、戦争レールから、おりよう。その手が真っ赤な血でそまらないうちに・・・