自分は、アメリカをどうしても優先してしまいます。
何故だ、どう考えても国連だろう、と思う人も多いでしょう。
これは、アメリカと国連の力関係を見ると、理解しやすいと思います。
国際連合(1945年成立)の前に、国際連盟(1920年成立)という組織がありました。
この組織は、アメリカが非加盟で、軍事制裁手段もなかったので、実行力が伴っていませんでした。
そのため第2次世界大戦を止める事が出来ませんでした。
つまりアメリカの軍事力無しでは、残念ながら国際連合といえども、有効に機能しないのです。
恐らく、他の常任理事国が束になっても、アメリカの力には、及ばないと思います。
EU(欧州連合)ですら、軍事面で対抗する事は、無理だと考えているようです。
アメリカは、国際社会が無力感を感じる位、強くなり過ぎてしまったのです。
しかしこの国は、過去にあった大国のように驕り、滅亡することはないでしょう。
それは、民主主義の原理を取り入れているからです。
これが、体制の暴走に歯止めをかけています。
大統領の任期も最長8年となっているので、
延々と同じ人物が指導者の座にいることはありません。
しかも日本やイギリスと違い君主制ではないので、システムに矛盾がないのです。
国連で採決をする時のシステムは、不完全です。
議題が挙がっても、常任理事国のひとつでも反対すると、もう可決できないのです。
過半数や4分の3以上で可決なら納得できます。
しかし、常任理事国の拒否権で、多数決が無効になったら、もう投票の意味がなくなります。
民主主義の基本原理である多数決すら、保証されていないのです。
国連は、米軍に比べると展開まで時間が、かかるのも問題です。
ル-ル違反のペナルティやお金で済む問題なら、あとでいくらでも取り返しが効きます。
しかし、人の命は、そうは行きません。
死んだ人間は、決して生き返らないのです。
機を逃した行動は、意味を成しません。
危機が迫っている時は、時間との勝負になる事が多いのです。
迅速に行動をして貰わなければ、手遅れになってしまいます。
国連で議論をしている間に、アメリカは、すでに行動を開始しているでしょう。
国連が、もしアメリカよりも大きな役割を担うのなら、迅速に、人命を優先する必要があります。