川口順子外相は4日午前の閣議後の記者会見で、イラク戦争終結後の復興へ向け「イラク国民による統治確立」など5項目の日本政府としての基本方針を発表したとのことだ。(1)イラクの主権、領土の一体性維持(2)イラクの体制はイラク国民が決め、同国民の手で統治を確立(3)国連の十分な関与による人道、復興支援(4)日本としての切れ目ない関与(5)日本の非政府組織(NGO)など民間の積極的参加 の5項目。
川口外相は私の学校の先輩なので、できれば応援したい気持ちもあるのだが、これでよいのだろうか。日本はアメリカに大変感謝されているが、アメリカ以外の国の評判はよいとはいえない。アメリカの忠犬と思われている。独自の案を出して聞いてもらえるのだろうか。ロシアか中国にでも根回しして、代りに言ってもらうくらいの謙虚さはなかったのか。アラブの人々、特に当のイラクの国民はどういう気持ちで聞くだろうか。
日本はイラク大使館を追放していない。ということはバース党政府を残してやっていくということなのだろうか。おかまいなしに大至急傀儡政権をつくりあげるということなのだろうか。
協議のため訪問する国の中にアメリカがないが、これはアメリカの内諾を得たものだということだろうか、それとも、英獨仏はのるとみて一緒にアメリカにたてつこうという腹なのだろうか。だが、折角アメリカの寵愛を受けているのに、そのゴキゲンをそこねることは心配ではないのだろうか。それとも、イラクを占領してしまえば、アメリカでもネオコンの勢力が弱まるとでも思っているのだろうか。不可解である。あまり考えていないとは思いたくないのだが。