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「イラク戦争」討論欄

外交官の姿勢

2003/4/11 菅井 良、50代、自由業

 これは単なる感想です。
 イラクのアル・ドウリ国連大使はバクダッドが陥落したとされた9日、「ゲームは終った。あとはイラクに平和が訪れることを望むだけだ。」と言いました。でも、翌日の今日になっても、ティクリットはおろか、バクダッド市内でもイラクの兵士たちはまだ米兵と戦っているのです。病院には負傷者がつぎつぎとかつぎこまれているのです。「私はサダムとは何の関係もない。この数日間、本国との連絡も取れていない。状況もわからない。」疲れているみたいに見えましたし、本当のことなんでしょうが。
 一夜明けた10日朝、東京で、イラク臨時代理大使のシャーキルさんは「バグダッドと連絡が取れていないので、何もコメントすることはない。」と硬い表情で話し、ドウリ国連大使が「戦争が終った」と認めたことについて、「それは彼が言っていることだ」と切り返しました。そして、「バグダッドの秩序が保たれ、略奪が止まることを望んでいる。ありとあらゆる内戦が起きることを防いでほしい」と自国の混乱を憂慮したのでした。
 僕がイラク国民だったら、ドウリ氏みたいな大使は勘弁してほしいと思います。シャーキルさんみたいに考えてくれる人に頼みたい。
 その日の朝、東京のイラク大使館の前には、シュレッダーで切り刻まれたアラビア文字がみえる紙が大量に、燃えるゴミに出されていました。