先の原稿、イラク問題、小型核使用のブッシュ戦略、イスラエル占領下のパレスチナの原稿の一つ一つを、中立な視点で検証していただきたいーーとおもいます。また、こうした朝日、赤旗の記事でさえ、資本主義構造・「米国や同盟国(日本)の安全保障が最優先」の側を経由した記事であることを、肝に命じて冷徹に分析していただきたい。
また、わたしは、不正義に対して、激しく怒りを燃やしているわけです。大の虫の謀略を許さないといっているのです。差別と不義を根拠とした、幾重にもあるプロパガンダ構造で世界が動いていることに、反発しているのです。
私の過去の文章に何度も何度もでてくるキーワード・主張はこの一点のみです。
5月8日の集会が自分の嗜好とあったから・・・といった次元でとらえられると、がっかりします。わたしは、クルド人の人、パレスチナ人の人、ニューヨークでなくなった人の犠牲者の声も、直接・間接的に多くきいています。もちろん、通訳を通じてですが、目の前で、はなされた表情や声の調子から、感じとれるものは、嘘ではないのではないでしょうか。私にできうる、あらん限りの方法で、真実を探る試みも早や、2年がたとうとしています。
「イラクの人々は米国に石油でもなんでもあげればいい」としたとどさんは、緊急避難だといわれる。
そして、「しばらく石油をと取られたかって、植民地の時代の搾取は国際世論でかなり阻止できますし、米国の世論がゆるさない・・・」といった、これまた、米国よりの理論をくりかえします。ブッシュが国連も世界世論も無視してイラク攻撃をやり、イラク復興も、圧力と金で各国を誘導しているのをみても、その考えはかわりません。
どうして、あなたがたは、まず、米国の非をいわないのでしょうか。米国の大量破壊兵器をいわないのでしょうか。イスラエル、米国の核をいわないで、北朝鮮の核に大騒ぎするのでしょうか。日本の未曾有の罪業をいわないで、北朝鮮の非のみ、いうのでしょうか。しかも、力関係は雲泥の差であるというのに・・・
「強盗がきた。命をうばった。石油ももっていこうとしている」のにたいして、「仕方がないから、なすがままにしなさい。そのうち、ほとぼりもさめるでしょう」といっているのです。
強盗殺人が、盗るものをとって、女を強姦し、欲望がおさまった頃には、蛮行も終わるでしょうから、我慢しましょうといっているのです。そのとき、殺された人は、運がわるかったのだから、気の毒だけど、生き残った人のことを考えましょうといっているのです。
こういう、尊厳もなにも無い人権無視の理論がどう、構築されるのか、私は、むしろ、そちらの方に関心があります。
こうした「非人権的な思考」回路が、自分・相手にかかわらず、適用されるとき、イラク戦争容認論、または、北朝鮮に対する圧力容認、有事法賛成論にいきつきます。
強盗が、腹がすいたからというだけで、他人の家におしこみ、飯をださせ、眠いからと家人を追い出し、布団に横たわる。ふつうなら、家人のとる行動は、「強盗に出て行け」という立場にあるわけで、警察に通報するべきです。その警察が、本来は、国連であるわけですが、この国連のいうことを米国はきかないということです。
とにかく、とどさん、都合のいい事実の切り張りでは、真実はみぬけません。そして、時代がこういうとき、大の虫の側からものをみていては誤まります。今まで、米国がどういうことをしてきたか、検証しなくても、今、そして今後やろうとしていることを注意深くみるだけでも、真実は、自ずからわかってこようとおもうのです。
有事法案が成立して、一段と、既成・弾圧を感じるこのごろです。意識を敏感にしていないと、みえませんが。
何にもしらないうちに、ある日、となりが爆撃されていた・・あるいは、自分の手足がなくなっていたなんてこともありうる世のなかにしたのが、先だっての戦争法案こと有事法案です。