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「イラク戦争」討論欄

テロは救済にならないーーマハティール首相の建前と本音〈マレーシア)

2003/7/11 長壁 満子、40代、金融

 7月11日赤旗国際7面を、紹介します。
 マレーシアからの報道によると、同国のマハティール首相は10日、イスラム学者世界会議の開会式で演説し、「イスラム文明の過去の栄光」の回復を訴えるとともに、「我々の救済は、罪のない人々をやみくもに殺すことで達成されはしない」と述べて、中東での自爆テロをはじめ、イスラム教徒が関与するテロを批判しました。
 マハティール首相はまた、「今日のイスラム教徒の哀れな運命は、イスラムの真の協議を実行しないことを含め、自分自身の行いの結果だ」と指摘しました。ーーここまでが、タテマエです。

 同首相は、「イスラム教徒がより多くテロの被害をうけているにもかかわらず、テロ行為を行った非イスラム教徒の宗教が言及されず、イスラム教徒やイスラム教だけがテロとむすびつけられる」と指摘し、「われわれ10億のイスラム教徒は、非イスラム教徒に容易に押さえられ、容易に戦争で負かされ、外国のルールと外国の覇権をうけいれるよう強制される」と警告しました。--これが本音でしょうが、この二つの矛盾の文言を、赤旗記者は、どういった知性で、また、アラビア語がどこまで厳正につたわっているか、疑問ももたず、記事にしたのでしょう。タイトルをみれば一目瞭然です。
 戦争の根がここにあります。
 そして、今日、巷では中1の殺人に衝撃をうけているゆで蛙たちの意識の隙をぬって、自衛隊輸送機が出発します。もちろん、いよいよ、中東の罪もない人々を殺しにーーです。人は、かくも、同じことを繰り返すいきものです。