率直に申し上げますが、あなたの文章は、何をいいたいのかよくわかりません。
>私が問いたかったのは、「テロリストに同情すべきでない、いかなるテロも容認すべきでない」と主張するとして、そこから具体的にどのような行動が私達に求められるのかということです。その点で私は、「テロを容認しない思想」という表現は空虚だという気がしています。そこで自分自身については「テロは無くさなければならない存在であると考える思想」と表現することにします。
いったいその「思想」の内実とは何ですか。<イラクにおける国連本部職員を殺傷するテロを非難できない(すべきでない)けれどテロをなくす思想>?!
「空虚」とはあなたの思想そのものではありませんか。あなたはご自分が何を言っているのかもよく分かっていないようです。
あなたが何を言われているのか、より明確に自覚していただくために、次のように考えてみましょう。
<(A)は悪だが、(A)が生まれる背景(B)が現実に存在する以上、(A)を否定する(悪だという)資格は私にはない(N.Kにもない)。だからAを容認せよ>。
Aに「人身売買」、Bに「貧困・暴力・法秩序の破壊」という言葉を入れてみてください。あるいは、Aに「アジア侵略」、Bに「帝国主義的植民地分割競争」という言葉を入れてみてください。
国際法に違反したイラク戦争の中では、また、法の下の平等が実現していないもとでは、テロリズムを非難をすべきでないとあなたは言われます。しかし、あたながあげるイラクの状況が、人道活動のために派遣された国連職員を殺傷することをなぜ合理化できるのですか?
非戦闘員を殺傷するテロが、イラクにおける<法の支配>をますます不可能にしていき、無秩序と人権侵害を横行させていくことは明らかでしょう。
その事態を招いた米英連合軍の責任を問うことと、無辜の人間を殺傷することをテロを非難することは矛盾しませんし、両方必要なのです。
尚、昨日には今度はモスクに対するテロによって、シーア派指導者や市民が少なくとも数十人が殺されました。このようなテロが、イラクの民衆をさらに苦しめていくわけです。
>>テロリストを容認する思想は、「敵を殺せ」「敵の人権を認めない」という全体主義思想とつながっており
> この点がN.Kさんの主張の核心であることは良く理解しているつもりです。また、そのお気持ちも良くわかります。
と書かれていますが、私の「気持ち」(!)など分かってもらう必要はありません(笑)。「極限まで膨らんだ憎悪」を暴発させて、暴力と殺傷によって自己の思想のもとに他者と世界を屈服させようとするテロリズムを容認する「社会変革」の思想は、結局、ファシズム・スターリン主義・全体主義を内包していることを分かってください。
それは単にイラクにおけるテロの問題にとどまらず、日本の政治・社会空間における同質の問題とつながっているのです。共産主義に暗い影としてまとわりついているのは、そうした反民主主義のテロ容認思想です。
あなたが質問されている4点ですが、ここでの議論とは直接関わる範囲で触れておきます。(ただ、<テロを非難するよるのではなく米国民を説得せよ>というあなたの議論は説得力がないということに対して、なぜ答えられないのでしょうかね) 1)<「テロ(米本国での可能性)による脅迫」とは、具体的にどんな脅迫なのでしょうか?>という点ですが、アルカイダ等のテロリストが9.11のようなテロを行うと繰り返し脅迫していることはご存知でしょう。そのようなテロもあなたは容認するのかもしれませんが。2)アメリカはどうしたらよいかという点については、米国政府をはじめ国際社会はテロ犯罪者集団を取り締まる措置をとっていますし、そのような警察力・公安維持機能の行使が必要なことはいうまでもありません。3)また私たちがどうしたらよいのかは、まず非戦闘員や一般市民へのテロを断固として許さないという地点に立たなければ話になりません。4)質問の主旨が明確でありませんが、アメリカがイラクに対して現時点でどうすべきかということなら、米英軍の撤退とイラク国民自身による政府の樹立が必要ですし、同時にテロリストを処罰する警察・・・(文字化け)・・・。
繰り返しますが、以上は(少なくとも2)~4)は)、ここでのテロを容認するかどうかという論点と直接関係ありません(ですから、そういうことを意図されていないとは思いますが、論点移動をさせて議論を逸らし、「まとめ」とすることはおやめ下さい)。
ぜひ<テロを容認することを前提として「テロは無くさなければならない存在であると考える思想」>なる倒錯が破綻していることをご理解下さい。