無辜の人を殺してはならない。一般市民を殺すべきではない。-こんな当たり前の ことをなぜ議論しなければならないのか。
・9.11テロで貿易センタービルの勤労者たちやジャンボジェット機の乗客たちを殺し たテロリストを、彼らの心情を理解しなければ非難できないのか? ・イスラエルの一般市民や子供が多数乗るバスを狙った自爆テロは、イスラエル市民 がシャロンを支持しているから非難できないのか? ・広島・長崎の原爆投下は、日本陸軍がアジアで残虐行為を行ったから非難できない のか?
たんに「選挙民」であるというだけで「自らが犯罪に手を貸している」と自覚すべ きだとかテロを非難できないなどというのは、あまりにもナイーブで乱暴な議論だろ う。侵略行為や戦争犯罪の責任は決定者、指揮命令者、実行行為者などの役割に応じ て責任の大小が異るのは当然だ。
繰り返し言うが、「一般市民に対するテロ」は絶対的に許されない非人間的行為だ。
背景や心情を問題にするのは、事の是非善悪を明確にしたうえでやるべきことである。
あえて同一次元で言うが、子供たちを殺した宅間や名古屋の軽急便事務所爆破犯人に
も、彼らなりの「大義」があった。しかし、どんなに同情すべき「大義」があっても、
彼らの行為が非難されるべき行為であることに変わりはない。
むしろアンチ・ヒューマンな行為は彼らの「大義」に泥を塗り、民衆の支持を失わ
せ、真の加害者に被害者としての振る舞いを許すだけだ。
こんな当たり前のことがなぜわからないのか?
さつきさんへ
本多勝一の非難する「けんか両成敗論」は、市民に対するテロではなく、米兵に対
する攻撃について書かれたものです。彼があなたのように「看守長を選んだ選挙民」
(一般市民)へのテロを正当化している文章があったら、どうか示してください。
長壁さんへ
私は社会主義者、共産主義者である以前にヒューマニストでありdemocratでありた
いと思います。ヒューマニズムや民主主義を前提としない社会主義や民族解放はすべ
てまやかしである、あるいは醜悪な人権抑圧体制に堕落する、これが20世紀の教訓で
あるとも考えています。ヒューマニズムを真面目に考えようとしないあなたとは、議
論の共通基盤がないようですね。