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「イラク戦争」討論欄

NK様へ

2003/11/27 天邪鬼、60代以上、自由業

 NK氏へ 取り急ぎ、 暴言のあったことをお詫びします。アムネステイーの声明、英語が漠然としか読めないので、翻訳の使い方を調べてから読もうと思います。感想ははその後にします。
 正直に書きます。わたしもテロに巻き添えになった人々について考えるとつらいのです。しかし,百年にわたる白人によるアラブやイスラエルの人々の住む世界に対する暴虐な植民地支配、人民虐殺の歴史を考えるならば、植民地支配されたこともなく,六十年曲がりなりにでも平和に暮らしてきた私たちの平和ぼけした感情や思想では彼らの心は測りきれないと思います。「白人」という表現には階級問題がないので否定したいのですが、ただイスラム世界の人々の視点から見れば白人とその味方になったすべてのものを憎む感情が理解できます。彼らから見れば自分達に敵対するあらゆる民族のなかに、労働者や貧しい農民、市民が存在しようとすまいと、すべての白人に報復しようと言う感情を抱くことに対してわたしは否定できないのです。マルクス主義者の立場から言えば帝国主義諸国の労働者と連帯してムスリム人民は反植民地闘争を闘ってほしいのですがアフガニスタンに対する旧ソ連の侵略戦争などの経験をもつムスリムがこの立場に今は立てないのは当然です。またたとえどのような思想にたつ民族解放闘争であろうともそれを支持し連帯して戦うのが共産主義者の思想・・・(文字化け)・・・
 一方帝国主義諸国の労働者階級がソ連邦崩壊以降苦境に陥り、非抑圧民族の労働者と共に戦う思想も能力も持っていなかったことに対するイスラム世界の人民の不信もあったでしょう。同時に70年代のユーロコミュズムは反スターリニズムの心情から左翼の人々心を捉えたのですがよーロッパの共産党がソ連東欧社会主義国の崩壊と共に消滅してしまうと共に今は聞かれないのは私の耳が遠くなったせいでしょうか。。あなたが「全体主義」と呼ばれる言葉を、私の中で翻訳すれば「スターリン主義」になるのですが、スターリン主義は帝国主義に匹敵するほどの人類の敵であったし被抑圧民族の敵であると考えます。日本共産党もスターリン主義党と私は考えています。余談ですが国労問題を調べてみるとここでは党は解雇された1047人を守る労働者たちを裏切っています。
 9.11同時多発テロがアメリカ労働者階級に対するムスリム反植民地主義者の不信に根ざすものであったが、彼らのアメリカ帝国主義に対する怒りは深く、自らの命を捨てるほどに激しいものであるがゆえに私は彼らの行為を尊いものだと考えます。国連ビルの爆破、トルコのユダヤ教会爆破、インドネシア、バリ島のホテル爆破テロ。国連については国連がこれまで帝国主義諸国による世界の植民地支配の道具であったこと、1990年湾岸戦争、アフガン侵略戦争が国連の名によるものであったことなどから当然でしょう。また8年間のイラクに対する経済封鎖を国連が行ってきたのです。トルコのテロについてはトルコがイスラエルと密接な関係を持ちそれがトルコのユダヤ人のせいだとムスリムたちが考えていたかも知れないが正直、私にはわかりません。だがトルコには圧倒的にスンニ派のイスラム教徒が多くイラク派兵には民衆が政府に反対し政府は派兵を実現できませんでした。一つ一つ考えていたらきりがありませんがムスリムゲリラのテロは無差別ではなく選別されていることがわかります。ただし民衆を巻き込むという意味で無差別といっているのでしょうが、こ・・・(文字化け)・・・
 だがイラク戦争はバグダッド陥落によって終結したと思わせられたのですが、侵略者達に対するゲリラ、テロ攻撃が多くのイラク人に犠牲を強いながらも、アメリカ帝国主義に困難を与え、植民地支配に対する抵抗を前進させつつあるというのが現状です。しかも個の抵抗が続くから各国の反戦が根を張り大きくなります。このことは素晴らしいことです。人類史ではじめて地球規模で戦争に反対する人民がスクラムを組んだからです。このようにして勝ち取られていく反植民地戦争に人間性を認めないから反対するというならば、私はそのような人たちに反対します。私が何よりも恥ずかしいのはこの日本の反戦運動が最もひ弱いことです。日本共産党の責任がこれほど問われることはないと考えます。大道に立ち小異を捨てましょう。
 レーニンの「なにから始めるか」の引用ですが、意図してその後の文章をカットしたのではありません。テロリズムをわれわれは否定しない・・・・しかし、ロシア革命のための主体側の力量、を判断し現状では「断固として反対する。」と書かれていたように思います。その「現状」についてはアラブの民族解放戦争の「現状」と違うから引用しませんでした。「明らかに」イラク、アフガンにおいてテロは民族解放の効果的な手段となっていると私は考えます。
 なお私がレーニンや今後はマルクス、エンゲルスを引き合いに出すでしょうが、ソ連邦崩壊以降マルクス主義が敗北したかのような考えが支配的になり、非常に優れた活動家、非常に思慮ぶかい人々もジレンマに陥っているためです。そのような時、原点に返る、じぶんがなぜ共産主義に惹かれたかという原点に立ち返る必要があると思います。
 あなた達が学生だったその頃は怒れる若者達の時代でした。学園紛争が盛んで新左翼が日本共産党を圧倒していました。しかし新左翼運動の中にたくさんのセクトができ中でもカクマル派のゲバルトが中核派や革労協などに襲い掛かりいわゆる内ゲバによって非常に新左翼の影響力が失われていきました。(立花隆「カクマルvs中核」)私はその当時日本共産党にいたのですが日本共産党では左翼力集団とか、極左とか言って彼らと接触することすら除名の対象になっていました。したがってわたしも新左翼を軽蔑していました。ゲバルトによって学園の中で殺人もありました。大学教授がつるし上げを食いました。しかしそれでもなお70年安保は新左翼によって戦われました。三里塚闘争,エンタープライズ寄港反対闘争、輝かしい歴史を持っています。しかし私たち日本共産党員は選挙闘争や日常要求運動などに埋没し、70年安保問題を見送ってしまいました。私の青春は日本共産党の右翼日和見主義の中で大部分が失われたのでした。私もいつしかこのままでは、貧しい人々、働く人々が開放される時代がくる日がはるかかなたに消えていくようにおもわれジレンマに陥・u「辰燭里任靴拭・・w) 37歳、暴力革命を否定する8回大会前の共産党員でしたから、暴力革命の意見を堅持してきたが綱領を否定することが許されない状況になり離党しました。離党後の十年間はむなしい年月でした。マインドコントロールから覚醒するのには年月がかかるのです。この期間はすべてがむなしく、何一つ信じられず、しかし孤独に強くなれた年月です。
 昨日もない
 明日もない、
 今があるだけだと
 思いつつ
 明日も生きているこの僕
 結局死ぬまで生きるし生きるために稼ぐしかない。生活があるのだと思って見回すと、やはり社会や政治に帰ってきます。しかしもう他人の意見に左右されないようにしよう。少しづつレーニンやマルクスを読み始めただけのことです。資本論はなんと難しいのでしょう。2年前胃潰瘍で一箇月入院したのを幸いにベッドにっ持ち込んだのですが「第3章 絶対的剰余価値の生産」で退院しました。つづきは豚箱に入れられてからにしようと妻に言っています。しょうがないので「経済学批判」(岩波 マルクス)の文庫本をポケットにいれています。今月は「ゴータ綱領批判」と「共産党宣言」「背教徒カウツキー」「帝国主義論」を読めました。67歳の手習いです。年も年ですから頑固なのも許してもらいたい。
 さて、何を言いたいのか。結局共産主義のことはマルクスとエンゲルスとレーニンに聞くのが一番早道であるといいたかったのです。キリスト教は聖書を読むのが一番です。読んでみるとそれは時代を超えて今も生きているということを思わせられるのです。原則は今日も貫かれています。「ゴータ綱領批判」は「第22回大会綱領改定案批判」そのものです。「国家と革命」は民主主義革命を批判します。「帝国主義論」は愛国の党を否定します。そして「共産党宣言」が行く手を教える真の綱領です。NKさんはわたしがレーニンを引用するのに対してレーニンには全体主義を立ち上げる数々の問題・欠陥を内包していると書いていますがそのとうりです。「偉大なるロシア革命」を率い国内の真の反革命と世界の干渉軍との戦いを指揮する指導者ですから、お人よしな甘さをもっていれば革命は成功せず、党は壊滅します。かれはロシア革命の全責任を担っていたのですから。あの革命の真っ最中に「帝国主議論」の膨大な資料を集め革命直後に書き上げるエネルギーに凄みを感じさせます。しかも哲学ノートにはまったく超人の感さえ抱かせます。マルクスとレーニンは巨人です。私・・・(文字化け)・・・
 あなたも反論のためかレーニンを読んでいたのを知って誠実な方だと思いました。だが実はあなたがレーニンに思わず引き込まれたように感じ、にやりとしました。
 テロについておそらく平行線でしょう。でももうやめませんか。わたしたちアメリカ帝国主義のアフガン、イラク侵略戦争に怒りを持って反対しているのですから。わたしたちテロの正否について判断するのはジーッと歴史を見つめてもっと時間がたってかにらしようではありませんか。これは提案です。