イラクへの侵略戦争が開始された2003年3月20日からはやくも1年がたとうとしています。
2002年深まりゆくイラク攻撃の懸念の中で、めいる一方だった私の気持ちに、希望の灯火をつけてくれたのはヨーロッパで急速に盛り上がっていった反戦デモ、特に11月のフィレンツェ100万のデモでした。2002年末、2003年年始にかけてデモは勢いを増し、2月15日は史上空前の国際反戦デモになると思われました。私は2月15日が近づくにつれて落ち着きがなくなりました。ヨーロッパの10万、100万単位のデモと異なり、日本では数千ないしせいぜい1万程度のデモになるだろう。しかし、世界ではおそらく1000万規模のデモとなる。私はその中の一人になりたかった。
それで地方都市に住んでいる私は急遽上京し、渋谷でのデモ(5000人規模、大半が外国の方)に参加しました。遺憾ながらイラク攻撃をとめることはできませんでしたが、2003年2月15日の国際反戦デモに参加したことは、自分の中で、この侵略戦争にあくまでも反対していく決意のモニュメントになりました。
(なお私は昨年夏にイタリアを旅しましたが、北はミラノから南はシラクサまで、至るところの都市のアパートにいまだPACE(パーチェ、イタリア語で平和)の旗が掲げられていました。特にフィレンツェでは一つのアパートにいくつものPACEの旗が掲げられていたところもあり、2002年の反戦デモの高揚が忍ばれました。)
国際反戦デモはイラク攻撃後一時その勢いを失いましたが、イラク人民のレジスタンスや占領諸国の矛盾が激しくなるにつれ勢いをとりかえしつつあります。そして本年3月20日、イラク攻撃開始一周年の日を国際共同反戦デモの日とすべく世界中で、そして日本でも多くの人々が主義・主張・所属団体を超えて日比谷野外音楽堂に集まろうとしています。
そんなことは「さざ波」同人の方や訪問者の方たちは百もご存じのことと思います。都合のつく方の多くはすでに参加を決めておられるとも思います。私も羽田行きの飛行機の予約をとりました。この駄文も勧誘ではなく挨拶として書いたものです。「さざ波」同人や訪問者のみなさん、1ヶ月後、3月20日に日比谷で会いましょう。