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「イラク戦争」討論欄

「国益」論の欺瞞

2004/2/22 社会主義者、40代、派遣アルバイター

   今日は久しぶりに、イラク戦争関連の話題について。
 私の自宅は産経新聞を購読しています。産経新聞といったら「自民党より」「資本家より」の記事ばかりなので最近は殆ど見ません。先日たまたまチラッと紙面を覗いてみたら、コラム「産経抄」にイラク戦争反対論を揶揄した記事が載っていました。以下引用。

>>「ご隠居さん、党首討論で民主党の菅さんが“大義なきイラク戦争を日本は支持した”とまたやってましたよ」「おや熊さん、感心だ国会中継を見たのかい。しかしなんだな、先日の産経抄も書いてたが、それは全く無意味な議論だよ」。(中略)
>>「するてえと国家は何のために戦争するんですかい」「ずばり国益だ。政治家はそこをきちんと見抜いて国益に沿った判断をせにゃならん。あたしの頭のような大義論はやめてもらいたい」「ご隠居さんの頭って?」「つまり不毛だな」 ・産経抄(産経新聞・2/20日付)

[コメント]

 この「国益」という言葉が曲者。「誰の利益か」という点を意図的に曖昧にして、恰も国民大衆の利益であるかのように世論誘導している。

 例えば、イランのアザデガン油田開発について。長年イランと友好関係を培ってきた日本ではあるが、「悪の枢軸」論のアメリカの機嫌を伺わなければならない為に、彼の国の油田開発にも参加出来なくなっている。
・イラン油田開発 中止なら誰が損を補償する?(毎日新聞 07-03-00:09

 また例えば、沖縄・普天間基地の移設問題。米国政府自ら「役立たずの普天間基地など移設先が見つからなくても撤収する」可能性について言明しているにも関わらず、小泉内閣は相変わらずアメリカのご機嫌取りのみに終始し、長年の基地被害に苦しむ県民に対しては一顧だにしない。
・代替なし返還・事実であることに期待(琉球新報・2/14日付

 最後は、今度の年金改悪で苦しめられるお年寄りの悲痛な声。

>>年金は月五万三千二百円です。介護保険料(月二千四百円)が天引きされると振り込み額は月五万八百円しかありません。心臓病で手術し身体障害者手帳一級で、都の心身障害者福祉手当が月一万五千五百円。ほかに収入はなく、貯金もわずかになりました。(中略)
>>「結局、食べるものを詰めるしかないです」。魚といえば一匹百円のサンマばっかり。できあいのおかずは三百円以上するからと絶対買いません。かわりに一袋百円のおからを冷凍し小分けして調理しています。苦しいやりくり。医者からは「体力が落ちないように肉と魚を欠かさないで」といわれていますが、ままなりません。「とことんまで困ったら煮干しでも食べるしかないな」。また涙がにじみます。(中略)
>>「イラクに自衛隊出したりするから余計に国民に使うお金がなくなるんじゃないの。小泉さん、倒さないといけないよね」 ・年金改悪/あなたはこれで生活できますか(しんぶん赤旗・2/22日付
 

・年金制度・年金改悪の問題点については下記参照(年金者組合HP