いささか泥縄的にパレスチナ問題を知りたいと思って、貴兄に1.2冊本を紹介してほ
しいとお願いしたつもりが12冊もも紹介されてびっくりしました。わたしは本が好き
なのですが読むのが実に遅いのです。わたしの友人なんか300ページぐらいの本なら
本屋の立ち読みで読んでしまえるそうですが、わたしなら3日かかるのです。それで
中身をどちらがよく理解しているかとなると友人のほうなんだから癪だね。図書館に
サイードがあったのでそれから先に読みます。題名は「帝国主義と文化」というので
すが大冊です。抑圧する民族の側からの良心的な本に触れることはひかくてきたやす
いが、抑圧される側から見えるものとは本質的に異なりいつもそこに盲点を持ちます。
サイードに興味があるのは彼がパレスチナ人だからです。
ヤシン氏殺害に対する怒りがパレスチナ人とアラブの人々の心に烈火となって燃え広
がっているのが想像されます。ガサのパレスチナ人に対するイスラエルの残虐さをイ
ンターネットの中で調べていったのですが、目を覆うばかりです。ガサにはいつでも
どこでも突然イラクの戦車が現れ、兵隊がパレスチナ人を射殺しています。また攻撃
用ヘリが絶えず頭の上を飛んでいて地上の人間を攻撃しているようです。このような
現実を少しでも知るならばパレスチナの人々が自分の体に爆弾を巻いてユダヤ人にぶ
つかっていくのをどうして非難できるだろうか。イスラエルのせいだかれらは国土を
奪われた上に、このようにほしいままに殺され続けていることに目をふさいで、テロ
非難だけをどうしてできるのだろうか。
ヤシン氏がミサイルで殺されたということがとても気になっていました。モスクか
ら出てきた多くの人たちの中からヤシンたった一人を狙えるミサイルというものがあ
るのかということが非常に恐怖をわたしに与えました。何でも軍用ヘリから発射され
たミサイルが車椅子のヤシン氏をばらばらの肉片にしてしまったらしいのです。イス
ラエルは今後もハマス幹部をこのように殺すと言っています。家の中にいても群衆の
中にいても、車の中にいてもミサイルが正確に狙い撃ちをするという、なんと恐ろし
いことではないでしょうか。このような平気を研究した科学者も処刑し泣ける場なり
ません。学問や科学が何のためにあるのでしょうか。しかし今こうして打っているイ
ンターネットもNASAの開発した軍事技術が払い下げたものですね。トマホークの
誤差はわずか1メートルで着弾するのですって。もう科学も技術もなくなってほしい。
その進歩と比べて文化は進歩するどころか荒廃する一方です。話がそれていきそうな
ので、このあたりで。ありがとうございました。絵をまたふやしました。昨日描いた
桜の風景も入れます。わたしの絵の中にも戦争と平和があり、二重人格的です。