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「イラク戦争」討論欄

イラク人質事件雑感(4月16日)

2004/4/15 社会主義者、40代、派遣アルバイター

【まずは、良かった】

 「3人解放」、まずは良かった。今度は本当ですね? また「情勢急変」だの「ガセネタ」だのは、もうコリゴリです。新たに拘束された2人についても、早急に救出しなければ。日本人だけでなく人質全員の救出をめざさなければ。そして一番肝心な事は、占領軍によるジェノサイド・人民弾圧を停止させ、暴力の連鎖を終わらせ、最終的には国際法による解決でイラク国家の再建を果たす事です。

・日本人3人、バグダッドで無事解放 日本大使館に移る(朝日新聞)

【「独立系メディア叩き」で得をするのは一体誰か】

 拘束された側の危機管理意識が、果たしてプロとしてふさわしいものであったかどうかについては、いろいろ議論はあるでしょう。そういう意味では彼らの「自己責任」も問われるべきかもしれません。しかし昨今の、戦場取材の意義はハナから無視し、殊更「自己責任」だけを云々して、恰も彼らを論うかのような風潮は、やっぱり納得出来ません。NGOやフリージャーナリストを恰も「自己満足で赴いた邪魔者・ゴミ」呼ばわりような一部の翼賛商業マスコミ・2ちゃんねらーウヨクたちの薄汚い誹謗中傷には組する事は出来ません。

 ベトナム戦争では、石川文洋氏らの戦争報道によってトンキン湾事件のでっち上げやソンミ村での虐殺事件が明らかになりました。ベトナム戦争報道で懲りたアメリカは、以後、本格的に報道規制に乗り出します。湾岸戦争では戦場取材を一切シャットアウトし、今回のイラク戦争では「エンベッド(埋め込み)」取材による従軍記事を氾濫させました。そして、それらの従軍記事や番記者取材とは異なる立場で戦争報道を行なったアルジャジーラやアルアラビアなどの中東系メディアに対しては、恰も記者を狙撃するかのような行為にまで及びました。その中で、体制順応で及び腰な日本の商業メディアは、殆どの記者をイラクから撤退させてしまいました。従軍記事でない戦場報道は、独立系のメディアやフリージャーナリストの手に委ねられました。その中で「3人叩き」が為されました。

 今回の政府・大手商業マスコミ・ネットウヨクたちによる3人バッシングには、何か意図的なものが感じられます。「3人叩き」「NGO叩き」「独立系メディア叩き」によって得をするのは、一体誰なのか。

・「イラク日本人人質事件・被害者自作自演説疑惑」の「根拠」を検証するページ(私の主宰する「アフガン板」常連のMさんが緊急に立ち上げたサイトです)