パレスチナ・ガザで、イスラエルがハマス・ヤシン師の後継者ランティシ師を殺害した。昨年6月に殺害を試みたとき、ランティシ師はけがをしただけだったが、巻き添えになってある母と子供が死に、他に15人がけがをした。あのときガザにいたイギリス労働党のウーナ・キング議員(ユダヤ系の女性)が書いた文章を、NPO「パレスチナ子どものキャンペーン」のホームページで見ることができる。
この中の「最近のパレスチナ情勢」という項目をクリックすると、「イスラエルは、今これを止められる」という文がある、どうか、読んでください。ついでにイスラエル人弁護士レア・ツェメルの書いた「死ぬ子ども、殺す子ども」も。私は、そこにある、パレスチナ人の置かれた非人道的な境遇に同情せざるをえないし、ウーナ・キング議員のイスラエル製品ボイコットの呼びかけには応じたいと思う。
昨日の4チャンネル朝のテレビで、佐々某が、イラクでの3人の日本人誘拐事件について、“やり方から見て、PFLPやハマスといったプロの集団ではない”と唐突にパレスチナの組織名を出し、しかも前者を「PLOの軍事組織」と述べていた。(PFLPの議長も、イスラエルに暗殺された)。しかも佐々は、“犯人グループはスンニ派の影響があるから、ファルージャを根拠にしてアメリカに抵抗しているサドル派だろう”などと、スンニ派もシーア派も、ファルージャのナジャフも、まるでわかっていないでたらめをしゃべりまくり、最後には3人について例の「自己責任」から批判していた。憤りを通り越して吐き気すら覚える。この件については、「ささなみ」トピックス欄にあるST編集部員の文章の言う通りだ。この件で、公明党指導者の非人間性も明らかになったというべきだろう。
小泉首相はいまだにこの戦争を正しかったと言い続けている。「大義」なき違法な戦争、違法な占領政策(そもそも昨年4月のファルージャのデモ隊への発砲事件の責任者は処罰されたのか。ファルージャはあれがはじまりだった)こそが問題の根本であり、スペイン次期首相が述べたように「自己批判」と、政策の転換、また自衛隊の撤退こそが求められなければならない。とにかく、「救いを求めるイラクの人たちのために」と言って軍隊を送りながら、同時に(人道支援であれ)民間人は行くなと言わざるを得ない矛盾した状況を作り出した。要するに「失敗」だったのだ。
イラクでもパレスチナでも、占領者が撤退すること、そこから始まらなければならないし、「ダブルスタンダード」なしに国連決議242ほかが実現されなければならない。