イラク情勢に於いてはトピックスのS・T編集部員の見解に同意します。
的確でポイントをよく捉えられており、ありがとうございます。
しかし基本的に問題は全く解決していない、今回の事件は、未だ未解決のまま小泉や阿部によって放って於かれている「拉致問題」と同じく、この国の人々の心の奥底に潜んでいたゆがみ、排外主義的な心象を、より引き出したような感じがしています、そしてやはり私たちは、自覚するにせよ、しないにせよ既に戦時下に引き込まれている事を、はっきり確認すべきではないかと思います。
解放された3人、そして2人のジャーナリストは、既にこの国の過半数(いい加減なマスメディアの世論調査といえ)の人々にとっては、安穏な生活を妨害する「非国民」であり「売国奴」なのです。
そしてそれは彼らの家族はもとより、私たち彼らを支持し、支援して来た人々にも浴びせられてくると思います。
読売などの右翼ジャーナリズムはもとより、「朝日」でも「毎日」でも長壁さんが書かれているように「自己責任」とか「発生費用を負担させろ」とか(それも20億円とか80億)挙句は「渡航禁止法」の制定など憲法違反の暴論を、評論家と称する連中が真面目な顔して駄弁っています。
その点では、ルモンド東京支局長の「外国まで人助けに行こうという世代が日本に育っていることを世界に示した」との評価や、制限つきといえ、パウエル米国務長官の「より良い目的のため、みずから危険を冒した日本人がいたことを私はうれしく思う」のコメントとは、余りにも対照的であり、小泉や川口、福田そして逢沢など、惨めな正体をあらわにした連中には決して口に出来ない発言であり、そして事件発生当時、小泉と「ただ酒」を飲み密談を交わしていたジャーナリストと称する高慢ちきな連中にも、絶対言えないセリフだと思います。
私は事件発生の日から今日まで連続10日間、場所を変えながら街頭に立ち「若者達を救え、自衛隊帰れ」署名を行なってきました。
状況とが刻々変化する中、毎日のようにビラの内容も変えて訴えて来ました。
当然、最初は「3人の若者達を殺すな」「自衛隊は直ちに帰れ」であり、その後は「ファルージァの虐殺を許すな」、5人の解放後は「自衛隊の即時撤退」と「有事7法案反対」などでしたが、正直なところ署名層に大きな変化があったのです。
多分3人の若者達の家族の必死の訴えと、小泉政権の人の命をなんとも思わない冷酷さに対する反応だと思うのですが、この間署名に応じてくれたのは、かつては署名や訴えなどに殆ど興味を示めさず、拒否する事が多かった高校生や大学生を中心とした若い女性、そしてヤンキーな男の子たち、それに子連れの若夫婦だったのです。
かつて署名の中心はなんと言ってもジイチャン,バアチャン(これ差別用語ですよね、大歩危さん)だってのですが、本当にこの10日間でゴロリと署名層が変わってしまったのです。
この大激変はやはり若い人たちが、今回の事件を自らのものと捉え意思表示してくれたのだと思います。
こんな事書いたら北野さんに「甘い!」とお叱りを受けそうですが、この変化は大衆運動主義者?の私としては本当に嬉しい変化だったと思っています。
ともかく闘いはこれからです、市民運動の中にも平気で自己責任論を言う人たちも出ています。
解放され帰国した5人の若者には、凄まじいバッシングが吹き荒れるでしょう、しかしそれに負けていたら全てお終いです、彼らが身を挺してこじ開けた風穴から、可能性を希望を、引き出し強め大きくして行くのが私たちに求められていると思います。
これからも若者達に必死で問い、訴えていかねばならないと思っています。
既に戦時下にいるという自覚を持って頑張りたいものです。