イラク情勢が緊迫の度を加えている。
CPA(占領軍暫定当局)によるイスラム教シーア派指導者サドル師側近の逮捕、シーア派系週刊誌の発禁処分、抗議デモへの発砲に端を発したイラク民衆とCPA当局との衝突は、イラク全土に拡大する様相を見せ始めた。次のような事態が現在までに明らかになっている。
・<イラク>抗議デモに占領軍が発砲 少なくとも19人死亡(毎日新聞)
・ファルージャを米軍包囲 掃討作戦の準備か(共同通信) ファルージャでは3月31日、民間米国人4人の車両2台が武装グループの襲撃を受け、黒焦げの遺体を住民が切断、橋につるすなどしている映像が全世界に放映された。駐留米軍のキミット准将は、掃討作戦実施を言明していた。
・<イラク>サドル師支持者の反乱拡大 バスラ知事庁舎占拠(毎日新聞)
イラクでは4/10日から中部の聖地カルバラでシーア派の祭典アルバインが開催される。当地には世界中からシーア派信徒が100万人以上集まると見られ、新たな衝突の発生が懸念されている。
国連中心による解決を計り真の意味での「テロとの闘い」に歩みだすかに見えた道を一方的にぶち壊してイラク戦争を始め、フセインの像を倒しフォックスTVを通してそれを全世界に流し、当初「解放軍」としてのイメージを作り出すことに恰も成功したかの様に見えた米英中心の占領軍(連合軍)だが、徐々にその「抑圧者」としての正体を白日の元に晒し始めたようだ。
「反テロ」の名のもとにイラク民衆と敵対し弾圧に加担するのが「人道復興支援」なのか。人民弾圧に加担するのが「国益」なのか。そんな「国益」の為に、戦争協力や徴用・徴兵にも甘んじなければならないのか。そんな「国益」の為に「靖国の英霊」として奉られる事など、ゴメンだ。
「そんなに戦争したけりゃ、したい奴だけですればよい。死にたくない人間まで巻き添えにするな。」
「リストラも戦争も拉致もゴメンだ。」
「帝国主義や資本家の為に、戦争で殺されてたまるか。」