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「イラク戦争」討論欄

私は、サラヤ・ムジャヒディンを擁護する

2004/4/13 長壁 満子、40代、金融

 今現在、イラクは戦場である。
 米英軍がクラスター爆弾で、民家、モスクを無差別に攻撃している戦場である。ミ サイルで襲い、銃撃でイラク人を撃ち殺している最中である。
 子どもの頭がクラスター爆弾で割られ、手足が吹っ飛び、内臓が噴き出す修羅が、 再現されている。
 つい、否、もう1年になるか、あるいは2年を既に過ぎたか、アフガン攻撃、イラ ク戦争という、米国の勝手な侵略攻撃がくわえられたアフガンで、イラクで今もなお、 それは延々と繰り広げられている。
 アフガンの惨状は、過去のこととして語られることもないが、今もなお、各地で、 タリバン掃討作戦という「反テロ戦争」が続行されている。
 主に、上からの空爆という未曾有の爆撃だから、その様は今更、語ることもない。
 一年前だろうが、
 十年前であろうが、米国のやることはいつも同じである。
 狙いを定めたその国の不満分子に、武器を調達し、人殺しの資金と甘い蜜をちらつ かせ、内紛をさそい、陰で操る暗殺国家である。
 もっともらしくあれこれ理屈をつけて、「世界の正義」をふりかざし、蛮行の限り を尽くすために、誇りのなき国の民をたぶらかし、傭兵とする。
 このたび、平和憲法を抱く日本という国が、あきれたことに、この企みに組み込ま れ、侵略戦争の軍隊を送ったのだ。
 数万人というイラク民衆の屍の上に、更なる屍をつみかさねるというのだろうか。 いまのところ、まだ、土地に馴染むところでもあり、待機中の様である。
 勝手に侵攻をして、劣化ウラン弾をばら撒き、血と人肉の飛び交う修羅にして、人々 の憎悪をかう。あろうことか、異議申し立てを表明するデモ隊に、無差別発砲も平気 の平左である。
 イラクはいま、そうした米軍への反撃の嵐がふきあれている。一族29人を一度に 空爆でなくした男性の、瞳は暗い。
ファルージャでの大虐殺は、そうした怒りをさらにふみつける。「テロの種 芽が 出て実がなり 収穫日」は安泰である。
 こんな最中、イラク支援の活動家・日本人3人が拘束された。サラヤ・ムジャヒディ ンと名乗る声明は、「日本の軍隊を撤退せよ」というものだ。「友好国日本とは戦い たくはない」というメッセージ。
 格調高く、分かりやすいい声明文が送られているが、日本政府は、聞く耳を持たな い。小泉は家族と会わず、チェイ二ーと握手し、米軍に救出を!と、狂気の沙汰を披 露する。
 政府に買われたメディアはどうか。案の定、である。
 イラク全土を覆う反米のシグナルをキャッチすることもなく、米軍を支える自衛隊 を軍隊と認めることもなく、「自衛隊は復興支援です」と、イラク人殺しを隠蔽する 川口の言説を垂れ流す。
 自己責任だとか、軽率だとか、お門違いのかえるの混声合唱がうっとおしいが、 「社会の木鐸」を新聞に求める方が無理なのだろう。今日までのゆで蛙が一夜にして 生蛙になるはずもない。
 犯人だの、武装集団だの一部過激派グループだのと、勝手な名前をつけてはいるが、 「テロリスト米軍」と戦うのに、ほかに、どんな方法があるとでもいうのだろうか。 大量破壊兵器をしこたま抱えた暗殺集団に抗するときに、武装もしないで処刑されよ というのだろうか。
 もし、そうであったなら、日本人三人も、またイラク民兵も、恐らく、抹消されて いただろう。戦争の真実を知るもの、知ろうとするものは、米国ブッシュ政権にとっ て、また、日本の小泉政権にとって、まことに都合が悪いはずである。