韓国人の貿易会社員1人が、イラク武装勢力に拉致された。
武装グループは「韓国軍は我々の土地から撤退し、新たな部隊を送らないように求
める。さもなくばこの韓国人の首をお前たちに送る」と表明し、韓国人男性は「ここ
(イラク)から撤退してほしい、私は死にたくない」と英語で訴えたと言う。
先に韓国は国内の反対を押し切る形、で3000人のイラク追加派兵を決定した、
これに対する武装勢力の反撃の一つだろう。
韓国の外交通商次官は「日本人人質が無事に戻った例もある、原則を堅持し、希望
を持って最善を尽くす」と述べた。
しかし、この韓国人男性は駐留米軍への物品を納入する会社の社員であり、日本人
人質の場合とは関与の度合いが明らかに違う。
そして韓国軍は今回の追加派兵でイラクへの派兵が、合計3600人にも及ぶ。
米英両軍に続く、文字通り派遣軍の第三位に躍り出る、武装勢力にとって当然の反
撃であろう。
韓国はあのベトナム戦争への5万人もの大量派兵のつけと後遺症に、長年悩んで来
た。
しかし当時は独裁政権下の派兵だった、少なくとも廬政権は民主主義を掲げる政権
である。
おそらく先に発表された駐韓米軍三分の一の削減・撤退に呼応じた処置の一つであ
ろうが、派遣される韓国軍が展開する場所はイラク北部とか、これまでの南部と違い、
殆ど人道支援作業など許されない武装勢力の強いところである、30年もたって「ベ
トナムの反省」は反故にされたのだ、「民主政権」廬政権の「勇気ある翻意」を期待
したいものではある。
これに対し、先の選挙で躍進した民主労働党、そして民主労総、幾つかの市民団体
が、ソウル他で派兵反対の大行動を予定している。
私たちもこれに呼応出来れば幸いである。
選挙で大勝した小泉政権が韓国に追従して、自衛隊の多国籍軍への大量追加派兵に
乗り出さないとも限らないからだ。
イラク派兵の自衛隊員が帰国した旭川では、酒に酔いしれた自衛隊員の地元民との
乱闘騒ぎも起きている。
無事帰国した自衛隊員には、特別日当も含め、一人当たりおよそ300万円もの臨
時収入が入ったと言われている。
彼らには早速、トヨタを始めとする車のデイらーや、家の新築・リフォームを進め
る業者が連日のように押しかけていると言う。
彼らは「イラク成金」なのだ、当然地元民からの反発も多い。
一方、週刊金曜日は、自衛隊派兵で250億円もの使途不明金が発生していると報
じている。
我々の税金を一日1億円浪費し、ひとのみ200万円かの水を配ることが、果たし
て人道支援なのか。
NHKでも帰国した自衛隊員が「私たちはサマーワで何もしなかった、何も出来なかっ
た」と告白している。
富士山山麓にサマーワを模倣した演習場が作られた、既に三次派兵の候補として青
森など東北の自衛隊員に、派遣の為の意識調査や研修が開始されたと言う。
小泉政権は多国籍軍への参加で、大幅なステップアップを目論んでいる。
ここで闘わなければ戦前への逆戻りは確実である。
(これは長壁さんに代わっての情報提供である)