今、レバノンに帰っている元米軍兵士でイラクでサダム・フセインの捜索に当
たったレバノン籍の若者が、「サダム・フセインを逮捕したのは彼らのグループを発
見し銃撃戦した結果だ」「米軍はサダムフセインの身柄を引き取った後、よりセンセー
ショナルな効果を出す為に、サダムに薬を飲ませ朦朧としたところを、作った穴に入
れて撮影し、サダム・フセイン逮捕と報道した」と報道陣に発表したと言う。
アメリカは戦闘で逮捕されたサダム・フセインがなお脅威を与えることを恐れ、わ
ざとだらしなく目のうつろなサダム・フセインを演出し、人々の目に曝したのだ。
「大量破壊兵器」や「アルカイダとフセインの結びつき」など、アメリカは散々の
ペテンとウソをついてイラク侵略を始めたが、戦争中の決定的場面でも世界の人々を
欺いたのだ。
この情報はまたすぐ取り消されるに違いない、レバノン人の彼もやがて「行方不明
者」として処断されるかも知れない。
サダム・フセインが逮捕され長期間拘留されているのに、いまだに公の正式な裁判
が開始されないのは、彼がかつてアメリカの子飼いの、アメリカ好みの独裁者であり、
余りにも「アメリカの秘密」を、米とイラクの「赤裸々な真実」を知っているからだ
と言われている。
イラク・イラン戦争はイラン革命の波及を恐れたアメリカの嗾けと支援が前提だっ
たし、フセインがクルド人をサリンで5,000から8000人も大量虐殺した時、
アメリカはそれを黙認した。
来日していたイラク人ジャーナリストハッサン・アリ・ハッサンさんは、「1月の
選挙の後イラクの治安はより悪化している」と訴えていた、イラク戦争は既にベトナ
ム戦争より泥沼化している、米軍など占領軍は直ちに撤退すべきである、そして自衛
隊はサマーワでの閉じこもりを止めて直ちに引き返すべきである。
サマーワでアメリカ軍の誤爆や策略によって自衛隊の若者が殺された時、誰が責任
を取るのか、もういい加減にして欲しいものである。