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「イラク戦争」討論欄

「文明の衝突」でも「宗教戦争」でもない

2005/05/29 寄らば大樹の陰 50代 苦闘するフリーター

 今全世界のアラブの人々が、米軍のキューバ・グアンタナモ基地でのコーランの「トイレ廃棄事件」に対し、何万・何十万人のデモや集会で怒りの声を上げている。
 「ニューズ・ウイーク」はアメリカ政府の圧力に負けて報道そのものを「誤報だった」と修正・謝罪したがこんな事で、虐げられ傷つけられ、誇りをズタズタにされたアラブ・イスラムの人々怒りが収まる訳はない。
 アラブ・イスラムの人々は、インディアン・原住民を皆殺しにして自らの領土拡張したアメリカの「出自」を十分に知っている、その「夢と希望」そして「自由と民主主義」が如何に「血にまみれた」ものであることを、私たち日本人よりよっぽど知っている、また「自由とファシズム」の第二次世界大戦でアメリカが犯した「ヒロシマ・ナガサキ」の原爆投下と言う歴史的非道を知り尽くし、私たち日本人に同情さえしてくれている。
 そして何よりもアメリカが、中東と石油の支配の為に、アラブの中に「イスラエル」と言う人造国家を「建設」し、イスラエルに戦争を嗾け、かつアラブの人々の抑圧の為に、何十発もの原爆を始めアラブ諸国が到底抵抗出来ない最新型攻撃兵器を装備させている事も、十分承知して行動している。
 このアラブ・イスラムの人々の怒りは、「宗教的対立」でも「文明の衝突」でもない、如何にブッシュやネオコン、最近はヒラリーまで動員してアメリカが真実隠しに狂奔(ママ)しようとも、その隠蔽を決して許さないだろう。
 この情勢の中でアメリカは、アルブレイグの虐待事件の犯人の一人を無罪放免した、如何にアメリカの掲げる正義や信条がご都合主義で、かつアラブ・イスラムの人々の悲しみとプライドの有り様と如何に乖離しているか、アメリカと、それに追従し支持するだけの日本政府は、未だに知らないのである。
 イラクで武装勢力によるイラクの軍隊や警察応募者への攻撃に対して、非難を浴びせる人々がいる、米英軍の軍事占領に対し「軍事的に対抗するな、無抵抗を貫け」という意見だ。
 しかし現に「敵と見なしたもの、その動きを見せたものには直ちに射殺しろ」を基本とする米英軍、また治安維持の為に戒厳令を敷き、武装勢力を外国人と見なして殲滅することを使命とする傀儡イラク政府に、対抗できる筈がない。
 ベトナム戦争で解放戦線と北ベトナム軍は南ベトナム軍を第一目標に据え、徹底的に攻撃撃破した、それによってさしものアメリカ軍も戦意を失い、サイゴンは陥落した。
 イラク武装勢力のイラク軍、イラク警察への攻撃は断固正しい。
 1日何十波の攻撃をかける武装勢力と、コーラン冒涜で決起するアラブ・イスラムの人々の闘いは表裏一体のものである、米英軍そして自衛隊は必ずイラク・アラブの人々の前に敗北する、この流れは止めようもない。
 ブッシュにはニクソンのウオーターゲートと同じ、惨めな敗北の選択しか残されていない。