これで、何人に上るだろうか。
戦争取材の記者を殺害するーーという最大の蛮行を繰り返す米軍に、もはや、人間
ののかけらもない。
これまで、度重なるジャーナリストの殺害に、橋田さん、小川さんのサマワの自衛
隊取材帰途の虐殺に、なぜか,誰も異を唱えない。
自衛隊を取材されて、困るのは誰であったか。
困る陣営側がやったのは明々白々である。その証拠に、カメラフイルム、ビデオ一
切の証拠品が、消されている。
仮に武装勢力がやったというなら、米軍側のスパイと勘違いしたと言うなら、なに
も、取材品を根絶する必要は無い。
おそらく、橋田さんたちは、サマワでの自衛隊員の肉声を聞いたに違いない。日本
の伝えないメディアの真実をつかんだのかもしれない。もしかすると、劣化ウラン弾
の証拠をみたのかもしれない。今現在指のない赤ちゃん誕生の、警告があったかもし
れない。
ともあれ、このころから、日本人ジャーナリストはイラク取材が封じられ、サマワ
でさえも、禁じられるという異常な国になりさがった。
代わりに朝日新聞は、サマワでの自衛隊員の「幸せな活動振り」をシリーズで扱っ
ている。迷彩服を着た自衛隊員が、「部隊を支えるために」米軍の下請け労働をして
いるらしい。言葉も喋れない日本の兵隊が、手振り身振りで、地元の人から信頼感を
得ているようである。
水くみはどうなったか。
ほとんど基地からでないで、よくも、まあ、ラマダンを共にしたり、別れのとき泣
くほどの交流をつくりあげるものである。
サマワで銃撃戦があろうが、自衛隊員をねらったものであろうが、あるいは、同僚
に奇形の障害児が生まれようが、そうした戦争の真実は、いっさい、封印される。
いえることは、米軍の投入したロボットの足下にも及ばず、日に何億だかの税金を
サマワの殺戮に、湯水のように浪費しているということだけだ。
イラクのすさまじい現実が、こうした朝日新聞の平和な自衛隊員の記事によって、
ちょっと考えればみえてくる。
しんぶん赤旗には、コーラン冒涜のロシア人の証言を掲載。
グアンタナモ米軍基地での元収容者のロシア人である。今さら書くまでもなく、例
のレイプや裸ピラミッドや糞を塗りつけたりの拷問の延長である。
それにしても、ほんとうに、どうして、こうして、米国の暴力に、いつまでも、屈
服し続けるのだろうか。人は、世界は。
そして、日本のメディア関係者は、ここまで腐り果てて、よく、生きていられるも
のである。しんぶん赤旗は唯一、イラク問題でも頑張っていると思えるが、戦時下の
最中であるということを、伝える気迫が欠けていないだろうか。現地で苦労した取材
でも、編集する側の視点によって、生きも死にもする。戦争をどう見ているかによっ
て、同じ記事でも、180度の違いが出てくる。
選挙戦最中の国内問題でも、それは、生きてくるというものである。共産党がいい
ことを言ってもいっても、「公明党に実績を横取りされる」のは、やはり、共産党の
伝え方が、一歩、不足なのである。敵の言論暴力に、立ち向かえていないのである。
しんぶん赤旗の購読者を、ぐっと、ひきつけてはいないのである。それは、党員にも
顕著である。
話がそれたが、共産党しかこの日本を正す政党がいない今、ほんとうに、ヤケクソ
の底力で、奮起しなければならないときである。