イラクに対するアメリカの侵攻が始まったころ、とても気になるデータをイス ラエルの新聞で読んだことがあります。それは、イスラエル国民によるアンケート。 いちばん驚異を感じる国はどこか?という質問に対し、圧倒的なイスラエル国民が、 イランをあげていたのです。当時アメリカの標的にされていた、(いまもそうですが) イラクでは決してなかったのです。
ご存知のように、アメリカにはユダヤ系アメリカ人の有力者が多く、イスラエルは 絶えずアメリカに対して影響力を行使しています。イスラエルの当面の最重要ターゲッ トがイランであるとしたら、今後(イラク上空を通過してのイラン核施設への爆撃な ど)、いま以上に中東の混乱が深まる怖れがあります。イラクにおけるスンニ派とシー ア派の対立を煽れば、イランをイラク紛争の当事者として引っ張り出せる(イランに はシーア派が多い)、そこに謀略の可能性を疑いたくなるのは私だけでしょうか。そ もそもビンラディンは、最初はアメリカが援助した人物でした。
アメリカがイスラエルの後押しでイランに軍事干渉を仕掛けたとき、表向きは「な らず者国家から核の脅威を一掃する」「平和のための戦争」 「民主主義をイランに! 」など適当なスローガンを掲げることでしょう。憂うべきは、
日本国憲法を変えうるだけの議席を改憲勢力が国会で握ったこと、
そしてアメリカの言いなりになる総理大臣が日本に存在すること、
そしてイランへの参戦を促されたとき、
イランとイラクのみならず、ペルシャ湾が戦場になるので、クウェート、アラブ首
長国連邦、カタール、バーレーンと、日本への重要な輸入先からの石油が軒並み断た
れてしまう可能性があります。そのような状況で、日本が果たして参戦を拒否できる
でしょうか?
正規の軍隊による集団自衛権の名のもと、戦後初めて日本が本格的な戦争に、参加
せざるを得なくなるのではないかという危惧を感じます。
いま真剣に自公政権打倒を目指さないと、また石油がきっかけで戦争の道を歩むこ とになる可能性、大です。