先般千葉の39歳の自衛隊員が「イラクに派兵されたく
ない」と言って万引きでつかまり40日間の処分を受けたとい
う。
たしか彼は曹長という肩書きをもった陸上自衛隊の中堅クラ
スの隊員である、「熱望」ばかり強調されるイラク派兵もうひ
とつの「真実」である。
さて自衛隊の5月撤退が報道されるなか、アメリカ政府は陸
上自衛隊のバスラ派遣を日本政府に要求してきたと言う。
バスラはイラク南部の重要港湾として石油施設も多くシーア
派民兵の拠点都市であり、レジスタンス勢力の格好の標的でも
ある。
さて小泉政権がこの要求を呑むか否か、3月のイラク反戦の
中で腰をすえて自衛隊の即時撤退とバスラ派兵に反対の声を上
げて行こう。
イラク現地では戦争開始後3年を経過し、米軍支配の泥沼化
と共に、いよいよ宗派間の抗争が激化している。
欧米マスメディアの報道は、これをシーア派武装組織のサド
ル派とスンニ派の武装レジスタンス勢力の間の報復合戦として
いるが真相はまだ闇である。
イギリスやアメリカの偽装工作も一部判明しているが、「民
主的な総選挙」の実施と「民主政府設立」にも係わらず一向に
安定しない治安の示すところは、やはり「占領された国には民
主主義もなければ安定などありえない」とのことだ。
今、世界中のイスラムの人々が欧米での風刺漫画によるムハ
マドへの侮蔑に怒りと反発を強めている。
自国でさえままならない欧米型の価値観の一つである「民主
主義」を、風土、考えの異なる人々に強制することなど根本的
な誤りなのである。
私達が今やらねばならぬこと、それは自衛隊のイラクからの
即時撤退であり派兵中止と反戦を掲げて抗議を続けることだ。