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「共産党の理論・政策・歴史」討論欄

東風子さんへ

2001/8/5 KM生、40代、公務員

 8月2日付の貴方の投稿を読んで、眼が醒まされる思いがしました。赤旗の不破一派の宣伝だけ読んでいると、如何にも「日本戦後政党史上初めて中国のような大国に非を認めさせた、大国に迎合するしか能のない自民党や旧社会党など他党が決してなしえなかった画期的出来事」と思っていたのですが、どうやらそんな単純なものではないようですね。
 ものごとには必ず表と裏があるのですから、「中国側が日中両国共産党和解をどう発表しているか相手側自身がどう評価しているか」もきちんと見ておかねばその真価は判断できないと、改めて実感します。案外中国側にとっては、日中両党和解は文革時代以来の周辺諸国政府や共産党との革命外交の負の遺産の関係修復の一環に過ぎなかったのかも知れませんね。実態は、日共側がいうほどの画期的出来事ではなかったのかも知れませんね。無論和解自体は結構なことですが、過大評価は禁物です。
 それにしても、日共側の「中国指導部は天安門事件のときと入替わった(江沢民指導部はその強権的本質においては{ケ小平に勝るとも劣らないのは明らかなのに)」だのやたらと言訳がましい理解不能な前置が多かったのには不自然なものを感じていました。しかし貴方の投稿を拝見して、「それが何故か」理解できました。要するに実体の乏しいものをさも立派な物のように見せかけようとするから、やたらと前置を付けざるを得なかったのでしょう。
 何れにせよ「日中両共産党和解」によって両党間の全ての問題が解決した訳では決してなく、白鳥事件の関係者が未だに帰国できずに中国にいることなど、(そういえば故伊藤律氏が規約に反して多年に渡って中国に幽閉されていたことに対しても党としては総括していませんが)まだまだ日中両党間には未解決の50年問題の暗部があるといわざるをえません。