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「共産党の理論・政策・歴史」討論欄

古在由重氏の復権とは―木村愛二氏に応える

2001/9/28 桜坂 智史、50代

木村愛二氏が、この欄で書かれた「古在由重の復権はできるはずもない」という趣旨の書き込みを拝読した。

 私は現状のままで、日本共産党中央が古在さんを復権するほどあまい認識をもっているわけではない。逆であり、そのような政治的措置を実行できぬような実態ゆえにつよく要請しているものである。

 政治的逆流がいつかは、政治的本流として反動の滔々たる流れになりかねない政治状況が進んでいる。

 民主党は国会議員数こそ野党第一党だが、かつての社会党ほどの護憲平和の意志は政党としても、そのような考えをもつ党員の比率もきわめてすくない。

 このようななかで、日本共産党が、戦後に次々に除名や除籍した党員への処分のなかには、いまの中央でさえ、きわめて不明瞭な処分だったという認識をもつようなケースもあると想像される。宮本顕治氏への批判を公然と出せなかった幹部もいたであろう。
 現在が宮本氏の指導体制よりもよいとはいえぬ。けれども共産党の党内事情以前に、いま日本共産党が外部から求められている平和と民主主義、進歩と革新への期待にこたえうるとしたら、多くの反戦平和の志向をもつひとびとと連帯しえぬかぎりは、一歩もいまの状況を打開はできないだろう。

 古在由重氏の除籍処分と一連の黙殺は、党外の知識人や学生、労働者たちの憤激をかった。古在さんが排除されるのなら、という意識は共産党中央が予想する以上に強い。  古在さんひとりの有名人を云々の問題ではない。彼に象徴される志ある活動家たちを、「真実と和解」(国忠崇史氏の発意)のもとに結集するほどの大胆な提起をしなければ、もはや党員赤旗購読者数も減っている現在、日本共産党が党是をアピールしても受け入れる要素は少ない。

 以上のような趣旨にのっとって、古在氏の復権を私はいまも変わらず要望しているしだいである。