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「共産党の理論・政策・歴史」討論欄

日本共産党の都議選政策で、迫る都議選を闘えるのか

2005/01/18 千坂史郎 50代

 日本共産党のホームページで、せまる東京都都議会選挙に臨む政策を知った。私は、共産党のみではないけれど、憲法を守る立場から日本共産党が善戦勝利することを願ってはいる。

 しかし、この政策発表の中身とその論理を見て、これでは・・・と思った。感情的な言辞をはくつもりはない。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-01-18/01_02.html

 いまの日本、東京で選挙を闘うには、弱い。福祉切捨てを批判し、都民の諸要求実現を掲げて、憲法擁護を訴える。そのような順番となっている。

 私は、福祉や教育の切捨てや競争原理の実態は、政府が軍事大国に変身するための軍事経済型への転換に伴う「福祉財政スリム化」「教育財政スリム化」という姿を伴って現れていると考える。
 どの政党も軍事大国=「普通の国家づくり」路線に異を唱えていない。共産党が護憲を掲げるのなら、護憲を国家の根幹に据えた近未来社会ビジョンを堂々と掲げるべきだろう。それはかつての「民主連合政府綱領提案」や「革新三目標政権」のように。都議会だから、国政のビジョンを出すレベルではない。それにしても、護憲が消極的な退却路線ではなく、堂々たる護憲国家つくりにもとづく都政の積極的ビジョンを打ち出すべきである。

 平和な東京をつくるために、東京都にある米軍基地や自衛隊の動きを徹底的にコントロールして沖縄・沖縄国際大学構内への落下であった米軍機墜落のような事故が首都でおきないようなシビリアンコントロールを政府に確約させること。首都の米軍基地から戦争行為を支援するようなことのないよう、米軍に毅然と交渉できる東京都の議会と知事を選択すること。戦争に傾斜する経済が、福祉と教育と産業を空洞化させている。戦争に対して、アメリカべったりたでなく、日本の主権に基づいて、福祉・産業・教育の三本柱に十分な東京都予算を回せるような政府への要求を行いえる都議会を構築すること。

 そういった明確な護憲を核として、そこからすべての財政と行政に戦争大国への断固拒否の姿勢を貫いた政策を掲げてほしい。たとえ少数議員でも、一騎当千のつわものがそろっているような都議会議員団を結成して堂々と闘い続ける、そんな政党こそいま求められているし、それを果たしえないとしたなら、本意とするところではないけれど、そんな共産党はいらない。日本共産党の勇断を期待し、その善戦健闘を大いに願うものである。