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「共産党の理論・政策・歴史」討論欄

女天皇制万歳でいいのか

2005/02/15 寄らば大樹の陰 50代 苦闘するフリーター

 「愛子さま可愛い!」「雅子さまお可愛そう」、「美智子皇后ご心労でおかわ いそう」
 いくら体調が悪く、気分が優れなくともあの「モナリザの微笑」以上、いや今なら あの「ヨンさま」以上の曖昧な笑顔・作り笑いとその継続を強要される天皇一家は、 私的に見ればご苦労な一家ではある。
 ある世論調査では女天皇制是認が87%を記録し、天皇制継続賛成が過半数を超え、 女性週刊誌で皇族一家がお出ましにならない週はありえない。
 いやテレビでも毎日のようにご一家がご出演になっていらっしゃる、それは丁度 「北朝鮮」の軍事パレード写真と、どっこいどっこいの出色ぶりと言える。そして今 の盛り上がりは、「愛子さまフィバー」に象徴されるこの「万世一系のご血筋」の近 世に於ける異常な「女系ぶり」が原因となっている、この一家には随分と男子が生ま れていないのだ。
 しかし、この生存的危機を逃れる為、昔のようにどこからか訳の分からぬ男を引っ 張ってきて祭り上げたり、安易に婿養子を迎えることも出来ない、どこでも流行となっ た「DNA鑑定」などされたらこの天皇一家は、忽ち「絶滅の危機」に瀕する。
 それにしても日本共産党のやり方は罪深い、これまで通り黙って「天皇制廃止」を 言っていたら、今の天皇家の苦悩は、雅子さまのプレッシャーも、美智子さまの苦悩 も必要ないことだったかも知れない。
 それを女性天皇制容認、天皇制継続了承、おまけに幹部の天皇との同席もOKなどと 「転向」するから救いがないのだ。
 さて本題に入る。
 明治学院大学教授の「原武史」さんが、朝日新聞で天皇制を論じている。
 大阪府の太田知事の念願だった土俵入りは、この前の大阪場所でもかなわなかった、 女人禁止の伝統がそれを阻んでいる。
 改憲論議の中で皇室典範の改訂と共に、女天皇制の明文化が策動されている、改憲 派の中には「女天皇制」を武器に改憲を目指そうとする勢力も多い。
 ところが原さんは「日本政治思想史」天皇制研究者の立場から、明確に「女天皇 制NO論」を展開している。
 なぜか、それは天皇制にとって、宮中祭祀で最も重要な「新嘗祭」は、天皇が毎年 秋に収穫した穀物を皇祖神に供えて、「ともに食べる祭祀」であるが、この穀物の霊 が女性である為、天皇は男でなくてはならないとされているのだ。
 そして更におまけがつく、天皇の代替わりに行われる「大嘗祭」は、実は即位して 初めての「新嘗祭」に相当すると言うのである。
 となると万世一系の天皇になるのは、愛子さまには申し訳ないがやはり男しかいな いことになる。
 しかも、原さんは更に展開されている、天皇家の宮中祭祀で「新嘗祭」と「大嘗祭」 以外は全て「明治」になって「発明」されたものであるとー。
 「万世一系天皇制」が明治新政府の富国強兵政策の手によって、無理やり作られた、 実は歴史の浅い、「日本の伝統文化」でもなんでもない、トンダ代物であると明言さ れているのだ。
 やはり天皇制はやがて消えてなくなり、絶滅するしかない運命を背負っているので ある、私は天皇や美智子、また皇太子や雅子が、チャントそれなりの責任を取った後、 つくり笑いではない、本当に人間らしい喜怒哀楽に富んだ余生をどこかで「ひっそり」 と送ってほしいと思っている。
 それにしても日本共産党の天皇制に対するジグザグは罪深いのである。
 今天皇制反対で頑張る「反天皇制グループ」の人たちのスローガンは「女天皇制に 反対、天皇制にはもっと反対」である、日本共産党にせめてこれぐらいは言ってほし いかった。