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「共産党の理論・政策・歴史」討論欄

銀河さんを支持する

2005/12/02 反戦反ファシズム連合 20代 自営業

>したがって、『国家と革命』で与えられた上記の定義は、二十世紀初頭に形成され、第二次世界大戦まで続いた諸国家の体系が崩壊した後(すなわち、第二次世界大戦後)では、そのままでは適用できなくなったのです。

 諸国家の体系というのではなく帝国主義かどうかでしょう?
 あなたは帝国主義ではなくなったとしているのだが、その具体的根拠をあげず、ただ、諸国家の体系ではなくなったというだけでしかなく、恣意的に以下、レーニン帝国主義論は適用できないと結論付けているのである。したがって、銀河さんの革命論的アプローチを反論しえた気分に浸っているのです。

 では帝国主義ではなくなったのか?ということを、私が問題提起していけばあなたの恣意的な意見を粉砕できると思いますので、私のほうから、銀河氏絶対擁護の立場から、提起していきます。

 まず、帝国主義とは何かというと、

1、自由主義段階の支配的な産業資本が銀行と融合し、金融資本が生まれ、金融資本は株式市場を資金調達の場として展開していく、金融資本的蓄積様式です。つまり、産業資本・工場から、銀行・株式市場などの金融資本が支配的になった社会です。←自由主義段階の中心国イギリスではなく、後発資本主義国ドイツで発達。なお、金融資本的蓄積様式は、現代世界でも貫徹されているし、一般的な経済システムである。なお、グローバルや多国籍資本といって、切り離す意見をいうものがいるが、国家に規定された金融資本的蓄積様式に変わりはない。

2、莫大な資金調達によって、巨大資本を形成することが可能となり、重工業が発達した。←鉄鋼業と鉄道業の発達。第二次大戦後は自動車産業や耐久消費財。

3、巨大な産業は市場を占有し独占化傾向が強まっていく。←それは国家をも支配し、金融寡頭政治を引き起こす。これは現代でも貫徹しているといえよう。

4、独占化傾向が強まり、巨大な産業体は、資本の過剰を抱える場合、自由主義段階の恐慌では処理できなくなり、慢性的な長期不況を抱えることになる。それは、過剰生産能力を伴った過剰資本ゆえに、資本設備破棄ではすまされなくなるからである。

5、したがって、新たな市場獲得のために、海外へ資本輸出を行うことになっていく。←もちろん過剰生産能力や過剰資本は国民には還元されえないで、海外に資本輸出されていくのである。なぜならば、資本は自己増殖する運動体で、利潤が動機で推進しているからである。現在の、アジア・中国への資本投資も同じ理屈からである。

6、こうした展開を、帝国主義国は世界的に行うので、限られた市場は争奪戦と転化し、戦争という手段で市場争奪に決着をつけようと帝国主義は展開していくことになる←それが第一次大戦と第二次大戦の原因となったのである。

 第二次大戦後、アメリカ帝国主義以外の帝国主義の資本設備そのものがすべて破壊しつくされたということに規定されて、アメリカが絶対的・圧倒的な軍事力と経済力を使って、パクスアメリカーナをアメリカは形成し、現代帝国主義が展開されてくるのである。

 第一次・第二次大戦は帝国主義同士の直接対峙となったが、現代帝国主義はソ連からの予防として帝国主義国家は互いに、帝国主義軍事同盟を締結しあって、帝国主義同士の対決をさけてきたわけであるが、それはアメリカに対抗できる生産能力も軍事力もないことに規定されているだけである。しかし、ソ連崩壊とブロック化は、各国帝国主義のアメリカ離れを進めるだろう。しかしそんなことになればアメリカドル体制は瓦解してしまうから、アメリカ帝国主義は軍事展開を行使してでも、アメリカ離れを防いでいくだろう。

 話題を現代帝国主義に戻すが、帝国主義はアメリカのみになってしまったということではなく、帝国主義の不均等発展により、日本やドイツなどの敗戦帝国主義が再びアメリカ帝国主義を脅かすほどの力をつけだしていくということなのです。

 というのは、第二次大戦でほとんどの資本設備を破壊された日独は、アメリカドルのばら撒き政策によって、アメリカの最新鋭の資本設備を整えることがはじめから可能となり、アメリカ本国よりも安価な労働力によって生産され、アメリカ市場に輸出していくので、最後にはアメリカ商品よりも、安価で同等の商品である日独の商品がアメリカ市場を押さえていくような現象を生んだわけです。

 自動車や電機産業という戦後経済を支えた産業は、アメリカをも押さえていくような情勢になってしまう。そういうなかで、ドルは弱体化することになっていくわけです。不均等発展ゆえの現象です。

 世界経済はドルで「安定」していたわけですが、その中心がゆらいでいく。そこで、レーガンは、ソ連脅威論をぶちかまして、アメリカの黄昏をのりきっていこうとします。その結果、ソ連は軍拡競争の限界をつきだされて、自ら破綻してしまうわけなのです。

 こうしたなかで、アメリカは、ソ連崩壊以降の脅威を日本の経済力などに見出して、湾岸戦争などで、アメリカの力をみせつけて、日本への仕返しを展開していくわれなのです。日本で国際貢献論が吹かれたのは、そんな情勢をうけてのことでしょう。アメリカは、クリントン政権にかわって、経済競争に力をいれていきます。もともとは軍需産業であったITを民間に転用させてグローバリゼーションとして、金融商品を展開させ、資金を一挙に集中させていくことに成功し、景気循環を克服しえたかのように自画自賛し、永遠のIT革命であるかのように、宣伝しました。エンロンなどIT関連企業が躍進し、株式はIT産業に集中していくということだったのです。ITバブルといっていい現象です。これでバブル経済破綻以降の日本経済は、直撃をくらってしまったということです。

 こうしたアメリカの攻勢に、欧州は対抗し、欧州経済圏を形成していくのです。とくに、その中心国ドイツは、東欧崩壊以降経済圏を確立していこうと展開していくなかで、ユーゴの残存スターリン主義政権の民族抑圧政策に介入していこうとするのですが、アメリカがユーゴ紛争に介入するふりをして、ユーゴ空爆を強行し、ドイツ帝国主義を牽制していくのです。そのため、東欧諸国は、ドイツ帝国主義ではなくアメリカ帝国主義の影響下になってしまっている。←イラク戦争参戦国は東欧諸国が多い。

 また、欧州ユーロとアメリカドルの対立が、イラク戦争の本質であるといえます。というのは、フセインを反米イラン政権の防波堤として支援してきたアメリカが、フセインが独自でクエートをイラン戦争と同様に攻撃したことをイランとは違って見逃さず湾岸戦争をアメリカは行った。それ以来フセインはアメリカから離脱していたし、アメリカはイラクに対して軍事的重圧を続行していた。こうしたなかで、フセインはユーロを選択していこうと決断したとき、アメリカは、突如フセイン政権が大量破壊兵器を隠し持っていると騒ぎ立て、フセイン政権つぶしを強行したということである。つまり、フセインがドル離れを行うと、イラン・イラクが反米に組することになり、中東支配がドミノ倒しに崩れていくことをアメリカ帝国主義は戦争で防いだということなのである。したがってドイツ帝国主義やフランス帝国主義はイラク戦争に反対を最後まで貫徹したのである。きわめて帝国主義的対応であり、帝国主義はもはやなくなったというのは、いかにデマゴーグであるのか、イラク戦争を見ただけでもわかるものなのだ

 さらに、アジア情勢でも同様の展開だといえ、日本が北朝鮮と交流し、ロシア・中国と雪解けして、経済圏構想を実現していこうとした矢先に、突如アメリカ帝国主義は北朝鮮核兵器製造疑惑を主張し、極東情勢に介入してくるのである。
 日本と北朝鮮の問題は、二カ国間ではなく、六カ国になっているのは、アメリカ帝国主義の攻勢に由来しているのである。

 現代帝国主義は、第二次大戦後、アメリカ帝国主義以外の帝国主義の資本設備そのものが全部ぶっ壊されたことに規定されて、アメリカは絶対的・圧倒的力を獲得したけれども、帝国主義の不均等発展により、最初から最新鋭の資本設備を導入できた敗戦帝国主義・日本やドイツは、帝国主義経済成長を急スピードで展開し、アメリカ経済を追い込んだわけで、結果、ドルは弱体化してしまったのである。

 しかしながら、アメリカの圧倒的・絶対的軍事力は以前として、強大であるからこそ、アメリカはその軍事力を展開して、ドル弱体化を防衛していこうとしているのである。アメリカは、ITバブル崩壊で、ドル防衛は結局、軍事展開で有事に強いドルを演出していくしかないと理解しているわけなのである。もちろん、戦争によって自己の経済支配圏を拡大していくことが最大の狙いであるのであるが、アフガン・イラク戦争によって中東石油市場は確実にアメリカ帝国主義が争奪してしていこうとしているといえよう。したがって、日本帝国主義はそれに参戦して、再分配や石油市場参入をはかろうとしているのである。イラクの人道支援でも何でもない、石油利権なのである。

>しかし、左翼は、その理解の仕方に問題を抱え、

 左翼はなどとあなたは主張しているてんで、あなたは左翼ではないのではありませんか?問題を抱えというのは、そんなあなたのアプローチにすぎず、あなたの問題意識の披瀝にすぎないし、あなたの述べることは、帝国主義論の放棄でしかなかろう。

>レーニンにもたれかかり続けてきて今日の惨状を迎えているわけです。

 レーニンの帝国主義論をアメリカのみに適用して、現代帝国主義論を放棄してきた、左派が現代世界の現状分析が出来なくなってしまっているということでしかないでしょう。
 とくに、反米愛国主義に転化している人々は、それがひどく進んでいる。他方、日本共産党はといえば、アメリカのみ帝国主義だと認識して、アメリカに従属された日本、アメリカ言いなりの戦争に参加する日本、などと規定してしまい、日本帝国主義を後押しさえしていく理論を立てているという始末なのです。

>それだから、現代革命の諸条件とそれに基づく移行の形態は我々の頭と実践により発見、創造しなければならないのです。

 現代革命の諸条件というが、その具体的な事柄さえのべられないあなたは、レーニン帝国主義論の放棄を説教しているだけでしょう?
 その意味で、われわれの頭と実践などと無内容なおしゃべりにうつつをぬかしているのだと思います。
 では、あなたのいう現代革命の諸条件とは?
 革命の移行とは社会主義だとおもうが、その移行を頭で想像してもそれは空想にしかならないのでは?実践により発見ではなく、実践が重要でしょう?

>大いなる議論が必要になるわけです。

といいながら、ロ威嚇な銀河さんの革命論に、口泡飛ばして、反論しているのがあなたがただと思いますね。

>レーニンの『国家と革命』の議論は革命にかかわる現代の歴史的諸条件を研究する際の「導きの糸」あるいは「研究の手引き」にすぎません。

 言葉でいかに飾り立てても、あなたのいっていることは、レーニンの理論は古典学習の範囲なのですよと説教しているだけで、本当のところレーニンの立場にたつと国家と革命の立場に立たざるを得ず、弾圧が待っているわけで、あなたはそれに恐れおののいているということなだけでしょう?レーニンの国革とは、そういうものなんです。
 だから、「研究」の材料なんですよ、古典学習なのですよとお蔵入りをしてしまうわけなのです。

>そこから何をくみ取るから我々の問題で、平和革命論を唱えるために、不破氏のようにありもしない衣装をレーニンに着せて、その衣装>をけなす必要はないのです。

 恰も、あなたは不破氏とは違いますというポーズをとりながら、不破氏批判の言葉を飾り立てているだけで、不破氏のレーニン放棄をなんら批判せず、むしろ不破氏同様に、レーニンは研究でいいんですよとあなたはいっているだけなのです。しかも、レーニン理論を放棄しようとあなたは説教しながら・・・。

>私の見解は以上のとおりですが、お役に立てば幸いです。

 あなたの立場だと、銀河氏の問題提起が恐ろしくてたまらないのでしょう。私は銀河さんの問題提起を全面的に擁護し本論をおわりにしたいと思います。