「なお『銀行の国有化』については、その段階的社会主義化の最初の1歩として以前から位置づけられておりました。銀行や重要大規模産業(いわゆる管制高地)の国有化から出発するのは、ごく普通の路線です。ネップの時代だって、この両者は国有企業でした。先進資本主義国においてすら、重要産業が国有化されていた例はいくらでもあります。この日本だって、かつては鉄道や電信電話をはじめとする重要産業は国営企業ないし半国営企業でした。かつての労働党政権時代のイギリスではもっと大規模に国有企業がありましたし、フランスでもそうです。銀行と重要産業の国有化はまったく過激でも、急進的でもない措置です」。
階級支配を言わない、まったく間違った議論です。資本主義国における国有化は、全然内容違います。吉野さんは、国家の階級性格がわからないのではないか・。ビルマやエジプトや南イエメンのような国有化された国はプロレタリア政権と思っているのではないか。完全に間違いです。資本主義国家の国有化は、いくつかの内容がありますが、後進資本主義国での産業育成、弱小産業保護、衰退産業維持などありますが、いずれも資本家階級の利益に基いてなされます。社会主義の国有化は反対であり、だから社会主義者は資本主義のもとで国有化を言いませんし、国有企業も資本主義経済で運営され搾取されています。だから革命情勢でない時に国有化を要求するのはしばしば間違いです。
「総体的にはロシア革命とボリシェヴィキを擁護する人々の中にも、チェカの創設はレーニンとボリシェヴィキが犯した最大の誤りの一つであると考えている人が大勢います。私もその一人です」。
なぜチェカの創設が最大の誤りの一つなのですか。根拠を示してください。レーニン同志や党を根拠もなしに軽軽しく非難しないで下さい。反革命後、レーニン同志を非難することが流行し、それに譲歩している人が多すぎる。トロツキー同志が言うように道徳の悪臭のはけ口なのです。チェカの創設が誤りだったかどうか確定できません。ドイツと講和したことが正しいかどうかも確定できない。それは過ぎ去ったことで、われわれは審判する必要ありませんが、反動の攻撃に恐れをなして、レーニン同志が「間違っていた」例を捜し求めているならそれは間違いで、屈服しているのです。民主主義の主張に屈服している人も多いです。チェカ創設を堂々と擁護してほしい。