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「科学的社会主義」討論欄

やすしさま、それではエンゲルスもマルクスも、カウッキ ーもモ-ガンも泣きますがな

2005/12/12 寄らば大樹の陰 50代 苦闘 するフリーター

 満を辞したと言うか、やすしさんの素晴らしい新説に打 ちひしがれています。
 「人間は考える葦である」さえ否定するような、動物と人間 の違いを木っ端微塵に砕かれた、やすしさんのご高説には、た だただ感じ入る次第です。
 しかし「サルの地球」が到来しないのは、人間が考える事の 出来る動物であるのに、サルはやはり本能で動く動物としての サルでしかないからです。
 「猿といえど動物は絶対同族は殺さない、殺すのは人間だけ だ」と言う事を聞いた記憶もありますが、この点はいかがお考 えでしょうか?
 エンゲルスが「家族・私有財産・国家の起源」で詳しく述べ た、モーガンによる北アメリカの様々な家族や種族に対する研 究の成果を、どう捉えられているのでしょうか?
 そもそも分け与えようもない少ない収穫物を前にして、家族 として種族として、人間として生き延びるためには、お互いが 助け合い、その収穫物を分け合うしかなかったと思います。
 もしその時点で、やすしさんのように「長老に捧げられたら 」その家族や種族には長老を除き、即「死の運命」が待ってい たでしょう。
 たとえそれが「大収穫」であったとしても、生産性の低い社 会では、それを行わなければ、人間は長くは生きていけなかっ たのです。
 そこには長老はいても「私有財産」も「階級」もない社会だ ったのです。
 それが「原始共産制社会」なのです。
 (ここで原始社会と氏族社会の混同があります、どうやらや すしさんは原始社会=氏族社会と思い込まれているように思い ます)

 また「社会主義者(共産主義者)は階級とは余剰生産物が発生 してはじめて生じる、これは階級ではないというでしょう」と 書かれていますが、正直何を書かれているのかよく分かりませ ん、マスクス主義では原始共産制社会に続く奴隷制ー封建制ー 資本主義そして過渡期としての社会主義社会が続く間は、剰余 価値・生産物を支配階級が独占的に支配したから(労働者には 再生産カツカツのしか与えられない)階級社会と規定したので あって、その逆ではありません。
 生産力が極限的に向上し、社会の主人公としてプロレタリア ートが権力を把握し、支配階級となり、やがて国家を廃止し、 階級も搾取もなくなる社会、それが共産主義社会です。
 共産主義社会とは階級支配の道具としての「余剰生産物」な どありえない社会なのです。
 やすしさんの仰る「剰余生産物のない低い段階」にあるのは 、支配と被支配の関係としての「階級」があるのではなく、精 々家族関係であり、血縁的紐帯の関係だと思います。
 正直私も「家族・私有財産・国家の起源」を熟読した訳では ありませんが、折角先達たち理論に疑問を持つのなら、もう少 し勉強し確固たる理論武装を行って下さい。
 何せマルクスやエンゲルスに反旗を翻すと言う世紀の大事業 なのですからー。