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「組織論・運動論」討論欄

批判を少なくして、力のこもった投稿を増やしましょう

2004/05/22 人文学徒

 4月末の僕の投稿後、事情で2週間以上「さざ波」を読めない間に嬉しいことがあった。「志の高い投稿」がいくつかあったのである。まず編集部も推薦する5日の原仙作氏の上下二つの力作。僕としてはこの力作以上に、原仙作氏の久しぶりの復活自身に安堵のため息が出たものだ。4月末に同氏の名前もあげて僕が書いたように、「立派な書き手が消えていくのは、寂しい」からだった。まるで原さんが、僕のこの鬱積吐露に応えてくれたというような、そんな気分になれたものだ。4日の「老学生」さん、9日の「百家繚乱」さん、16日の「NK」さんなども、それぞれ気を入れて読むことのできる、力のこもったものと思った。これで次に「愚等虫」さんなんか、是非加わって欲しいなー。

 さて、ここは一つの「広場」だから、緩いものだけれど「組織」の一つと僕は考えているから、力作には相応のおつきあいをしなければ。

 原さん。3現職候補を下ろしたという問題を、選挙における人々の気分を無視した引き回し、中央委員会などの決定無視、選挙連敗の総括もない思いつき、『ぶっつけ』、上意下達などなどを示す急転換というところにまで分析されていきました。こういう官僚制があるから負けるのだという、党の本質論にまで及んだ素晴らしい分析と思います。こういう批判的分析の上に、原さんが以前から主張されている、今で言えば「沖縄型選挙方針」の再提案。これがどれだけ人々の気分に合った可能性の大きいものであるかということで、心から賛成します。「さざ波」運営の方々が「力作」と推奨されているのももっともと、うなづいていた次第です。

 そして老学生さん、「社会的生産」を原典にまで当たられて、どうもありがとう。ただし「さざ波」の「市場経済がどこまで残るか」なども、現在の僕はまだ判断保留です。ただ、この点は結局いずれにしても将来の社会的「実践」に待つしかないということは自明で、そういう構えは残しておきたいと思っています。ただし、不破のように、自分の義務である選挙任務のようなことを原さんが指摘したように軽視する態度の一方で、選挙のさなか未来社会論を中国で説いてくるなんていう恣意的態度は論外だと、腹をたてていますけれど。

 百家繚乱さん、エンゲルスの自由論批判、「科学的社会主義」批判も、僕は大賛成です。その焦点は「科学」概念の限界の理解、「実践」概念(フォイエルバッハテーゼ、ドイツイデオロギー)の理解ではないかと僕も以前に書きましたから。ただ百家さん、ご自分の頭で考えられてきたその態度は感心するのですが、大事な焦点の所ではちょっと不明晰な感じがしましたので、もう一度書いていただきたいのですけれど。

 そしてNKさん、大変ご苦労様です。いかにも裾野を広げて「まっとうに」説かれていると感じました。けれど、必要なことなんですが無駄なことじゃないでしょうか。あの人方の「粗暴」さに対しては、僕はこの欄3月1日の投稿で無視することを呼びかけました。「さざ波」というこういう良い「広場」では本来、大変残念なことなんですけれど、仕方ありません。僕がそう考えた次第については、その投稿をお読みください。同じ「無視」の方も数人はいるようですよ。

 そして編集部殿。さざ波の将来方向に関わる丸楠夫さんへの回答、ご苦労様です。大変よく分かりました。「情勢の左傾は必ず来る」という、そして「そこへの橋渡しとして、批判的観点を広げていくのが任務」とされた、そういうさざ波の覚悟をしっかりと見せていただきました。「原則的かつ柔軟で、苦労の跡もあり、見事、感服!」という次第です。本当に、幹部の官僚制など今の欠陥が、拡大されてずたずたになるような情勢が来れば良い、そう思います。僕はもう、不破と大作とどこが違う?って感じにまで落ち込んでます。先人の理論の解釈権を独占して自分らを権威付けることによって、出番の情勢なのに敗北続きの党官僚制度(自分の地位)をやっと維持しようとしている、そんなふうにしか見えません。「(不破が)、未来社会の2段階を、2側面と言いくるめている」とさざ波編集部論文が解説していましたが、これ本当なんですか? にわかには信じ難い思いでした。

 最後になりましたがところで皆さん、ここでの他者批判をもう少し控えませんか。ここはそれなりの目的のある「広場」です。その目的を著しく損なうようなものに対してならばいざ知らず、それ以外のものにはそんなに目くじらを立てなくても良いのではないですか。ちょっと酷い程度ならば無視すればよい。ひょっとしたら撹乱させ、嫌気を誘うためにわざと酷いものを投稿するということもありえますしね。右翼とか、皇室好きとか、某宗教団体とそこが押す政党とか、果ては朝鮮総連の一部とか頑迷な日本共産党員など、ここを撹乱させたい方々は多いはずです。アノ人はひょっとしたらこれらのうちコレなんじゃないかなどと頭をよぎることがあったとしても、編集部は投稿のほとんどを掲載しているようですしね(この「ほとんど掲載」自身は悪いことではないと僕も考えます。検閲のようなことのがよっぽど悪いことだから)。そして、それ以外の純粋な投稿者はみんな仲間のはずじゃないですか。そういう方々がちょっとのことで角突き合わせていては、仲間が増えてはいかないでしょうし、ちょっとナイーブな方なら逃げ出したくもなります。批判を控え、逆に良い投稿にもっとエールを贈るというのが、こういう場所の付き合いの筋でしょう。よろしく。