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「組織論・運動論」討論欄

高度な防衛教育は、党の重大な盲点

2004/11/25 Forza Giappon

 11月22日深夜の23時台、ネット上に見過ごしえないニュースがありました。見 出しは「「弾圧への心得」赤旗手帳に6年ぶり復活 共産党」。
 情報源はアサヒ系ネットですが、なぜか翌朝の朝日新聞(紙版)や赤旗本紙にも不 掲載でした。
 まず、その大要を紹介します。「昨年の総選挙から選挙に対する不当干渉が増えて きたので、政治活動の正当な権利を訴えるために再掲載した」「「心得」は、計8項 目が復活。スパイ工作について「自分の本当の身分を隠し、郷里の依頼、職場の上司、 先輩の紹介、学校時代の同級生とか口実をつくって接近してきます」」。
 「市田忠義書記局長は(再掲載について)「特別な意味はない」とした上で「いろ んな点にツケこまれ攻撃されるだけに、細心の注意を払うのは、どこの組織・団体も 同じでしょ」と語った」旨、ありました。
大要は以上です。

 数年前から党活動に加わっていますが、(隣接都県での)地区事務所等への不当な 家宅捜索といった情報がたまに入ってきます。
 活動仲間の女性青年党員はこう憤ります。
 「虚報程度で何かと介入したがるのが公権力なのだろうが、真のターゲットは情報 収集ではないかなー。パソコンとかを押収されれば、党員名簿だけでなく、党支持者 リストや定期購読者リストまで入手されかねない。
 “対共産党弾圧は戦争前夜”って格言は覚えておいた方がいいわよ」と。
 公明党が与党入りしてから、このようなリスキーな傾向が増えてきたとも言われま す。
 1~2年前には長野県で民青同盟員(男性)が右翼構成員に殴打されケガをする傷害 事件がありました。(当時の赤旗本紙にあるはずです)
 しかし、れっきとした刑法犯であるにもかかわらず、駆けつけた警察官は目の前に いる容疑者を検挙もしなかった(怒!)そうです。

 今年3月の社会保険庁職員「不当」逮捕事件(政治的行為の制限)のような現象は、 OECD諸国加盟国のなかでは稀なことだそうです。
 どのような思想信条によるにしろ、今どき「共産党だから…」との口実で社会的に 排除するのは、アナクロニズムもはなはだしいものです。
 こういった不当弾圧は、あの手この手で散発しているのでしょうか? 
 その割には、党中央は弾圧そのものを必ずしも重大視しているようにみえないです。 「組織防衛」自体はもとより不可欠ですが、真っ先に人権侵害被害者にされるのは何 よりも「個人」なのです。
 「IT社会」化と共に盗聴や盗撮の手口もより巧妙、陰湿になっているそうです。に もかかわらず、旧態依然とした「組織防衛」一辺倒のままでは《人権の党・平和の党》 の名が泣くと思います。
 「私たちはやましい事なんか全然ないんだから、盗聴されようが盗み撮りされよう が構わないじゃない。そのくらいの《気概》がなきゃ」と平然と言い放った常任勤務 員発言には自分の耳を疑った記憶があります。
 不当弾圧にまつわる人権問題を「精神論」にスリ替える不誠実な姿勢には実に驚き ました。
 とても残念なことに、その人は昔の元衆院選候補者なのです。
 「精神論」にスリ替えたり「他人事」と考える常任勤務員がもし居るなら、そんな 人は早く解任されるべきでしょう(残念ながら人権意識の低い常任勤務員は他にも見 受けられます。)。

 ともあれ、党中央が、本当に定期購読者や党支持者の方々を「ありがたい」と感じ、 「ぜひ、党員として迎えたい」と考えているのなら、今すぐ、「高度な防衛教育」に 着手しなければならないはずです。
 少なくとも、「防衛教育規定」を党規約の中に新設する時期にきているのではない でしょうか?。
 新設するのが不適切だというのなら、規約本則とは別個に「党関係者防衛教育規程」 を作成すべきではないでしょうか?
 教育対象も党員だけでなく、党支持者、定期購読者をも含める方が妥当だと思いま す。
 あってはならないことですが、仮に、万が一、近くの党事務所などに不当弾圧が加 えられたりすれば、読者リスト、支持者リストなど個人情報まで盗まれてしまいかね ません。
 近くの党事務所を見る限りでは、事務所のレイアウトも再考すべき点が多々あるよ うに感じます。セキュリティーに鈍感な“お人よし”は、もう、卒業してもらわなけ れば!
 日頃からもっともっと個人情報の管理に神経質になるべきです。
 それに加えて、末端の本音を誠実に受け留め、一人一人と真摯に向き合い、メンバー を大切にする「人間くさい党」に変革しなければ!
 そういった方向で党内改革が進めば、僕たちの日常活動にも格段にやりがいや意欲 が出るし、インセンティブになります。班会や支部会が楽しみになるのではないでしょ うか。