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「組織論・運動論」討論欄

「青年ユニオン」に関する雑感

2005/07/06 Forza Giappon

 各地で「青年ユニオン」の活動がなされている「そうだ」。
 「そうだ」とカッコ表記せざるをえないのは他でもない。本紙(赤旗日刊紙)でも掲載頻度が決して高くないからだ。
 プライオリティーから言うと、地元(某県)の青年ユニオンのホットな動向を真っ先に得たいのはもちろんだが、三大都市圏の青年ユニオンの情報も欠かしたくはないのだ。とくに、ぼくら(青年)のように地方在住者だと社会面のすぐ前の「○○・××のページ」や「国民運動欄」等を意識的に注視するようにしている(「○○・××のページ」というのは、たとえば「東北のページ」とか「四国のページ」とかいった当該各地方ごとに対応した地方限定のアレである。)のだが、わが県の地元ユニオン情報は記憶にある限りでは2004年11月にたった一度(!)載っただけである。
 そういえば、昨年晩秋に盛大に行なわれた東京大集会のもようも、記事を読む限りでは不満を感じてしまった。党中央大御所の発言(基調演説?)がやたらと大きくフィーチャーされている代わりに、肝心の各県青年代表の「歯に衣着せない、本音リポート」「職場の衝撃的な実態」はといえばダイジェスト版レベルの扱い。実質ほとんど引用紹介していないに近かったような記憶がある。 わざわざ九州や沖縄(!)、北海道から駆けつけた不安定被用者青年も少なくないと聞かされただけに、彼らに対しても失礼ではないか?
 また、そういえば、その東京大集会の「誘い」もなぜか事前に来なかった。とても不自然なことだ。今でも納得いかない。 ぼくならば、もし、3週間前までに「誘い」が来れば多少のムリをしてでも会場行きを強行したはずなだけに、事後に知らされたときはさすがにプッツン(怒り)したぐらいだ。地元青年専従党員(MR子)に詰め寄っておいたが、案の定、開き直られてしまい、再度プッツン。彼女が首都圏ユニオンの対外窓口でないことは事前に承知済みだが、しかし、それでも地元ユニオンの末席を占める“関係者”である以上、一応の説明責任はあるだろうに。

 それはともかく、「青年ユニオン」は、働く青年勤労者すべてにあまねく門戸が開かれていなければならないはずだ(たとえ今は幸いに「大企業正社員」や「公務員」の青年が居ても、将来にわたって安泰とは断言できない憂鬱な時代だ。ゆえにあまねく青年俸給生活者が含まれると思われる。)。とくに、緊急、且つ継続的に側面援助の手を差し伸べなければならない対象は、非正規社員・不安定被用者の各青年層であると思う。
 そういった、「明るい未来」を描けない、それどころか「貯蓄ゼロ」、土日も年末年始もゴールデンウィークも働きづめ、平日しか休みを取得させてもらえない、友人ともつきあうゆとりのない、デートもできない、つまり憲法で保障されているはずの人間として最低限の文化的生活ができない青年が急増している。(年齢層を問わない雇用の不安定化については本紙(赤旗日刊紙)もたびたび取り上げてはいるものの、もっと継続的に重視してほしい。)
 ケースによっては、予告無し解雇や通勤災害・労働災害、長期間失業状態、思想信条による社内差別、営業ノルマ不達成を口実とした肉体的暴力・退職強制、家賃滞納による追い出し、果ては過労に起因する自律神経失調症、自殺、ホームレス化、生活費に困り果てサラ金・ヤミ金融に手を染めてしまう悲惨な実例がぼくの地元でも増加し始めている。

 予想外の小泉政権長期化、所得格差拡大、機会不平等、社会福祉破壊、重税国家化、改憲礼賛論バブル、ブッシュイズムの世界支配etc・・・。
 「青年ユニオン」は、いまこそ本当に頼りにされなければならない存在なのである。青年にとって名実共に不可欠の救世主に成長してほしい。心底そう思う。だが、この任意団体の存在認知度は実質1パーセントにも満たないのではないだろうか。地元県における本紙(赤旗日刊紙)の定購者比率が「0.ウン」パーセントといわれるぐらいだから推して知るべしかもしれないが、PR媒体を多様化するなどして青年勤労者層に積極的にアピールし、攻勢に出てもらいたい。
 また、余計なお世話かもしれないが、青年のハートをキャッチしうる明瞭単純なキャッチコピーも必要ではないだろうか。「青年ユニオン・イコール・特定政党の支配下団体」と勘違いし敬遠する哀れな人々がいることも残念ながら事実ということもあるし。明確な論拠こそないものの、ひょっとしたら悪意的反共勢力が意図的にデマゴギーやニセ情報を垂れ流しているのかもしれない。
 しかしそのようなイメージのためにユニオンの門を叩くのをためらう人がいるとすれば、双方にとって実に不幸なことだ。何らかのイメージ戦略を図る必要あるかもしれない。但し少ない資金で対策にのりだすことが大切なのでジレンマかもしれないが(ユニオンの財務状況など知る由もないが、多分、潤沢とはいえないのではないかと思う)。

 資力こそまったく無いが、助力の依頼があればぼくも何らかの形で協力したいと考えることはある。幸いにも知人にユニオンの準専従クラスが居るので、ゆとりができれば実現可能になるかもしれない。業務のさまたげにならないように自重することも忘れず謙虚に。なにしろ自身も安定大企業被用者ではないし、他人事ではない。