今女性たちを中心に「男女共同参画センター行事」の一環として各グループによるパネル展示が行われている。
ある働く女性グループのパネル展示を見てビックリした。
現在、政府・経団連などにより雇用の多様化、低賃金を前提とした派遣、請負、パートタイマーなど非正規雇用がドンドン進行している。
しかし、この前の連合会長の選出選挙では、僅か3300人の労働者しか持たないユニオンの女性が立候補し、100票以上集め中枢の連中の心胆を寒からしめた。
だがこのパネルのなんと寒々しい事か、男女共同参画センターへは、この国で未だまかり通る男女賃金格差の是正、ジエンダーフリー、女性の権利と地位の確立などを求めて参加したはずである。
しかしこのパネルは、資本と政府の攻撃の結果としての非正規雇用の拡大をただ現象と捉え、図表化したはいいものの、最後の結論として、「これは多様化の問題であり、働く者の側の「適応した働き」が求められている」としたのだ。
これで、深刻な男女賃金格差の解消などあろう筈がない、政府や資本の「民から官へ」「何でも民営化」、「労働組合解体」攻撃などに耐えられる筈がない。
結局みんな迎合し、「働く女性はこれからも差別に甘んじろ」と云っているに等しいのだ。
「新婦人」のグループもパネルを出していた、しかし迫力なし、訴えるものが乏しい、これで何か変えることが出来るのか、何かやれるのか疑問に思った。
「日本会議」などを中心にジエンダー・フリーへの攻撃、男女賃金格差は当然、学校での性教育への批判など、右翼的な女性運動が台頭してきている。果たしてパネル展で垣間見た、この様な感性と政策でそれら攻撃に耐えられるのか、甚だ疑問に思って会場を去った。