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「組織論・運動論」討論欄

「細胞」は悪性腫瘍となって、ブルジョワ社会を食い破れ。

2006/07/06 寄らば大樹の陰 60代以上 苦闘するフリーター

 プロ野球の王貞治さんが胃の手術のため休養を発表した。
 ホームランの本数で世界一、そして今年のWBCでは日本代表を率いて世界一となった。そして何よりも派手好みのプロ球界では第一級の人格者としてファンも多い。
 入院を発表する王監督の写真を見ると、やや頬がこけ、やはり深刻な病状に思われる。
 当分野球のことはきっぱり忘れて治療に専念し、いつの日かファンの前に元気な姿を見せほしいと思う。

 さて日本共産党でも党員は「細胞」と称されている。さすがに今の党規約や綱領には「党員」としか書かれていないが、「職場細胞」とか「地域の細胞」などと使われていると思う。
 では一体、左翼組織にとってこの「細胞」とは何なのか。
 辞書を見ると「細胞組織」とは「細胞の集まりからなる組織」、「基本単位の小団体の活動によって次々に仲間を増やしていく組織」と解説されている。
 すなわち日本共産党は党員という「細胞」からなる政党ということである。そして次々仲間を増やして大きくなってゆく組織ということである。
 マルクスは「共産党宣言」の中で「ブルジョワジーの足元から、彼らが生産し、その生産物を取得していた土台そのものが取り払われる。ブルジョワジーは何よりも、自分たち自身の墓堀り人を生みだす。ブルジョワジーの没落とプロレタリアートの勝利は、いずれも不可避である。」としている。
 ブルジョワ社会の中で、個々の「細胞」はほんの小さな最小の単位であるが、その活動によって次々に増殖し、細胞分裂して仲間を増やし、そしてやがてブルジョワ社会そのものを内部から食いちぎり、更に大きくなってブルジョワ社会を打倒する。
 これが党の「細胞」なのであり、ブルジョワ社会の「墓堀人」としてのプロレタリア階級なのである。
 例えとした王さんには申し訳ないが、現代風に言えばその「細胞」は、まさに「悪性腫瘍」、元気で手のつけられない「がん細胞」ということなのだ。
 逆に、増殖もせず、分裂もせず、物分りのいいだけの「良性の細胞」などは党にとって不必要ということなのだ。
 さて今の日本共産党に、この「悪性腫瘍」は何人いるだろうか。
 志位さんも違う、市田さんも物足らない・・・。
 本当に小泉首相や御手洗新経団連会長に対抗出来て、若い悪性腫瘍を育てることの出来る人物、出て来いなのである。