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「組織論・運動論」討論欄

シンタロー様にお答えします。

2006/10/05 PINKO 30代 団体職員

 正直いって社公合意の時代のことはよく分かりません。 諸先輩方に聞くところでは社会党なりの言い分があるようです が、私の意見としてはどんな理由があったとしても革新統一戦 線が崩れた責任の多くは、当時は大政党だった社会党にあると 考えています。
 なお、村山政権時の政策転換は、私は反対です。当時も反対 したし、現在も間違っていたと思っています。
 現在、社民党にいる人間の多数は、その程度の認識だと思い ます。党員ですらなかった党首はじめ、現執行部のほとんどは 村山政権当時のことにタッチしてませんし、党員レベルでも当 時の主流の人の多くはいまはいません。ましてや革新統一戦線 やら社公合意なんて時代のことは、そういうことがあったこと 自体知らない党員が多いのじゃないかな。
 本音を言えば、そういう時代に直接の責任を持つ者の多くが 民主党に行っちゃってて、いま残っている者としては「オレら に言われてもなー」って感じ。まあそういうと無責任に聞こえ るので言わないだけです。
 その辺は「党」としての仕組みも考え方も根本から違うので すれ違っちゃうと思いますね。80年以上前から唯一正しい政策 を持って無謬の道を歩んできた日本共産党と、社会党の政策は 、そもそも重みも違うし並べて比較することはできないのです よ。自民党はやだね、平和の方がいいね、憲法は守りたいね、 競争より平等だよね、資本の論理より労働者の権利だよね、っ て思っている人で、共産党や創価学会みたいにガチッとはでき ないね、って人が寄せ集まっている共同戦線の政治勢力が社会 党・社民党なのですよ。
 だから細かいこと言われればバラバラだし、時々の党内政治 配置で政策もフラフラ揺れています。いまだって内部で年中ケ ンカしているし、かなりバラエティーがありますよ。村山政権 時の政策転換だって半分弱の人は反対だったし、強引に転換さ せた人たちのほとんどはいまはいない。あんまりころころ変わ るのも格好悪いので、ごまかしているだけで、実際はいまいる ほとんどの人は本音は政策転換反対なのです。
 私は政党は人間の集まりなんだからそれでいいと思っていま す。首尾一貫、無謬の正義の組織に、自分をあわせて活動する のは、私には無理。それぞれの考えや活動を寄せ集めて、なん となく共有できる線を党の政策として、追求していきたいな、 と。
 まあ、日本共産党も24回大会で、天皇制当面容認、自衛隊 当面容認の綱領全面改定を決めたし、不破さんの一声で野党連 立政権構想に参加する場合に安保を事実上容認することにした わけですから、現状としては、あんまり変わらないんじゃない でしょうか。むしろ共産党さんの場合は、綱領改定は代議員1 人しか反対はなかったそうですし、不破さんが「(敵が攻めて きたら)自衛隊を活用する」とか「(98暫定政権構想で安保条 約廃棄の要求を凍結するとしていることについて、改訂綱領を そう)読み込んで結構だ」と言っても別に問題になったりして ないわけだから、ほぼ全党一体になって政策転換しているわけ で、すごいなと思いますね。社民党で同じことが起こったら党 首はたぶん謝罪させられるし、大会は大荒れになるでしょう。 無謬の政党、無謬の指導者ってありがたい。
 私は軟弱なので、ちょっとそういうすごい人たちとは付き合 えないというだけなのです。ぐらぐらして間違ったり、党内闘 争で路線がひっくり返ったり、整合性ない政策だしちゃったり 、執行部内でケンカしたり、中央と地方でケンカしたり、いろ いろしながら、平和やら人権やら平等やらを追求していく、あ る意味では一貫性のない格好悪い政党の方が性に合っていると いうわけです