日本共産党が海上保安庁法「改正」案に賛成したというニュースをTVでみて、びっくりしました。「トピックス」にも指摘されていましたが、今回はあまりにひどいと思ったので、私もその場で党本部に電話をしました。やりとりについて、せっかくなので投稿しておきたいと思います。(「M」が私で、応対したのは党書記局のH氏)
M)
今日の国会の衆院テロ防止特別委員会で、不審船の船体への直接射撃を可能とする海上保安庁法「改正」案に共産党が賛成したというのは本当ですか?
担当者)
詳しい事情がわからないので、書記局のものにかわります。
書記局H氏)
ああ、その件だけどもね、確かに賛成したみたいだけですけどね、それで何か?
M)
何かじゃないでしょう!? 通った法律は、相手の船を射撃するというものでしょう。これは憲法違反じゃないんですか? なぜ賛成したのですか?
書記局H氏)
確かな見解というのが、現在のところ把握できていなんですよ。また明日、書記局の方に電話いただけないですかね?
M)
把握していないってどういうことですか? あなたたちは、国民の代表といっているんでしょう? 自分の党の代表がとった行動を、説明をすることもできないのですか?
書記局H氏)
そりゃそうですが、そういうこともあるっていうことです。私たちだっていつも100%というわけじゃないんだから。
M)
そうじゃないでしょう。そのへんにある法律とはわけが違うんですよ。いまの国会で焦点となっている重大な法案の一つですよ? 国民の代表だといっているあなたたちが、有権者や支持者に対して、なにひとつ説明すらできないというのですか?
書記局H氏)
だから、正確なところを確認してからお伝えしますので、明日電話いただけないでしょうかね?
M)
そうじゃないでしょう。もう、採決が終わったんですよ? あなたは共産党の本部の党員なんでしょう?! 憲法違反の法律が委員会を通過したんですよ? どうして説明ができないんですか?
書記局H氏)
だから、正確に間違いのないものをお伝えしますから、明日電話を下さい。
M)
そんな正確なものでなくていいから大雑把でいいですよ。大雑把にどんな理由によって共産党が憲法違反の法律に賛成をしたのですか?
書記局H氏)
わかりません。
M)
いったいどこが、国民の代表なんですか? ウソだったんですか?
書記局H氏)
我々も100%ではないんです。そういうこともあります。
M)
では、本日通った重大な法案について、日本共産党本部書記局の職員であるHさんは、まったく何の説明すら国民に対して述べることができなかった、そういうことなんですね。
書記局H)
そうです。じゃあ、明日電話をいただけますか?
M)
電話なんかしませんよ。明日の赤旗みますから。
書記局H)
あなた、赤旗を読んでいらっしゃるんですか?
M)
読んでますよ! だから怒ってるんじゃないですか!
この法律の問題については、すでに「トピックス」で解説されているとおりです。それにしても本当に悲しい気持ちがしました。
党本部に務める中間幹部でさえ、党の重要な政治行為について知らない(知らされていない)し、それに疑問をもっていないこと、党員としての主体的な判断をしたり主張をする能力をまったく持っていないし、そのことに矛盾を感じていないということもなんとなく感じました。
日本共産党の近年の急激な右傾化は、ほとんどの党員が自分の党が右傾化したということにすら気づかないほど、徹底的に彼らの主体性が奪い尽くされたことによって、可能となり実現したのかもしれません。