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「組織論・運動論」討論欄

芝田進午氏の画期的な民主集中制論構想(2)

2001/10/28 桜坂 智史、40代

 芝田氏は民主主義的組織においても、組織化の過程とは官僚集中制から民主集中制への闘争のブロセスと考察している。民主集中制は決して民主的中央集権制とは異なるという見解は、原語の翻訳分析からも発しているが、より根本的には唯物論の把握に起因している。史的唯物論の通説では、唯物論の根本問題は物質と意識のどちらが優先されるかを重視している。芝田氏の哲学は、労働が人間を人間たらしめ、労働過程とは組織的過程と技術的過程の統一でありこれを生産様式と考えている。労働過程に対応して、言語の認識過程と組織過程の統一を構想し、さらに集団の組織的過程と認識過程の統一を構想している。大工業により、集団の組織と認識の過程は民主集中制を発生させたが、民主主義的組織においてさえ官僚集中制と民主集中制との闘争によってしかそれは実現しえないと説いている。