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「現状分析と対抗戦略」討論欄

レジスタンス勢力としての日本共産党の意義

2001/7/31 桜坂「バンセ」智史、40代

 共産党のホームページを見ると、さざ波通信を反党分子というふうに見ている。そのような党の体質について批判があるのは理由のないことではあるまい。
 しかし、今度の参院選で共産党が後退してもこの政党の意義はいささかも減ずるものでもない。宮本顕治氏が委員長や議長の時代に比べれば、少しゆるやかな規律の党になったように感じるが、その分経営的感覚からすれば宮本氏のような的確な経営的センスに欠ける面も見られる。民主党や他の政党との協調もよいのだが、その分独自の存在感が薄れ気味になったのかも知れない。
 参院選で議席が減少したけれども、首都東京選挙区で緒方靖夫氏が当選したことは、十分な意義がある。大阪や京都での敗北は残念だが 公明党の選挙フィクサーぶりなどを考慮すれば、極めて惜しい敗北だった。現地の党員は健闘したと思える。
 次の衆院選も近いが、あまり議席の増減に左右されずに、自信をもって大衆闘争にもがんばってほしい。渡辺治氏のようなすぐれた理論家をもっと大切にしてほしい。かつて不破哲三氏と田口冨久治氏との「前衛」誌上での論争があった。田口氏は、丸山真男氏の政治学を継承するすぐれた学者だった。渡辺治氏のような理論家こそ重要である。