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「現状分析と対抗戦略」討論欄

都市を守るためにも「新しさ」装った「反動」小泉内閣と対決せよ!

2001/8/8 地域経済分科会、20代、サラリーマン(連合組合員)

こんばんは。

 「保守」の地域経済分科会です。(といっても強弁ですが)

0.とんでもないことが進んでいる!
 「都市再生」は小泉内閣の看板の1つですが、その内容が明らかになってまいりました。日本共産党の後援会にも入っている私の友人からの情報によるととんでもない事が進んでいるらしいです。
 政府の総合規制改革会議は6章「都市再生」で以下のように述べていることを彼は知らせてくれました。

〔問題意識〕
 我が国においては、1970 年代以降、都市への集積をコントロールする政策が採られてきたが、これが一面では東京を始めとする大都市、ひいては我が国全体の生産性の伸びを低速させてきたとの指摘もある。近年、我が国の都市は、その生産性と魅力において、上海、香港、シンガポール等との競争時代に入ったにもかかわらず、依然として長時間通勤、慢性的な交通渋滞等の従来から続く課題さえ解決されていない。また、これまでも不動産市場に係る様々な制度整備が行われてきたが、いまだに土地神話的な要素の残る旧弊的な不動産市場も存在している。
 こうした状況の下、今後予想される環境変化にきちんと対応し得るような各種制度改革をスピーディーに行っていくことが重要である。まず、都市の魅力に直結する安全で豊かな生活空間の創造を目指し、住み易く、働き易い成熟した都市生活の実現に向けた政策の転換に加え、効率的な資源配分を実現する観点から、経済社会活動の中心となる都市の魅力と国際競争力を高め、その機能を十分に発揮させることが必要である。また、現代社会の状況に応じた、公正で透明な信頼のできる不動産市場を再構築するための構造改革を推進することが必要である。共同通信によると、

1.間違っている問題意識
 問題意識からして間違っています。
 都市への集積をコントロールする政策とは何でしょう!? おそらく美濃部都政による大企業への超過課税や国土庁による「地方分散」施策を指しているのでしょう。
 しかし、明らかに東京は過密です。過密だからさまざまな外部不経済が発生し、問題が起きている。さらに集積を進めることに何の利益があるのでしょうか?
 さらに、欧州は日本より労働生産性が高い国が多いが、東京のような異常な大都市は存在しません。

2.「国際競争力」の陥穽
 これは「国際競争力」ではなく、「大会社奉仕」と読み替えましょう。大会社に都合がよいような空間に日本の都市を変える事で国際競争力を、という按配です。
 しかし、大会社奉仕の地域政策こそ、各地で、破綻し、多大な債務と環境破壊を招いているではありませんか。
 今や、欧州では人間優先の町作りが主流です。クルマ中心から人間優先へ。ユニバーサルデザインともいいます。
 人間が大事にされるから人が集まり、賑わいも取り戻せる。そういう考え方です。乱開発には適切な規制をかけ中心市街地を守る。
 小泉内閣が進めているのは「保守」でもない、過去の大会社優先の町作りに戻ろうとする。「反動」「退歩」内閣です。
 道路特定財源を見なおすと言うが、その使われ方は全くろくなものではないでしょう。今から先が思いやられます。

3.土地収用法に続き、行政訴訟法改悪の策動
 どうやら、悪い事にさらに行政訴訟法の改悪の動きが進んでいます。住民が無茶苦茶な公共事業を糾そうと住民訴訟を起こそうにもできない状況にしようと言う策動です。
 このままでは、無茶苦茶な公共事業の嵐が都市に吹き荒れるでしょう。その結果は人間に優しいものではなく、おそらく、大会社だけが良い思いをする結果になるでしょう。その大会社もおそらく日本ではなくアメリカの可能性が高い。
 景観や文化、生活環境と言った無形の財は全て大会社に食い尽くされ金に変えられてしまう可能性が高い。しかしもう、その時には後の祭です。

4.「新しさ」を装った「反動」小泉内閣と断固対決を・・
 小泉内閣の本質は「新しさ」を装った「反動」ということです。戦後、(革新側から見れば不十分ながらも)営々と積上げてきた、町作りや労働などの分野での資本への規制、社会保障や所得再配分などの「福祉国家」の仕組みを御釈迦にして、大会社奉仕の戦前日本へ戻そうと言う按配です。
 官僚や、特殊法人など、既存の自民党政治での「体制派」を叩く事で新しさをかもし出しています。が、これを支持するのはおっちょこちょいです。とんでもないつけが帰ってきます。
 日本共産党や新社会党が小泉内閣と対決するのは正しい事です。日本共産党は「保守」から見ると、「常識的」な主張をしたが故に負けたとも言えます。
 もうちょっとラジカルな主張をしたほうが良かったくらいです。向こうが一見新しげな事を言っているのに共産、新社、社民側が既存秩序の「維持」を唱えるみたいな感じになったのはやむを得ないとは言え、選挙と言う意味では不利だった。
 国民とて間違う事はあるのです。戦前の日本もほとんどの国民はあの侵略戦争を支持したのですから。
 例えばある人の顔がムカツクから、すぐリンチにするということで国民の多数が合意してもその人をリンチにして良いわけがない。
 今から自衛隊を動かしてマーシャル諸島を侵略する事で国民が合意してもそれを是認するわけには行かない。
 小泉内閣や石原都政もそれと同じ事です。もし責任が日本共産党にあるとすれば昨年総選挙で構造改革への批判を怠ったために、世論全体の右傾化を招き、それがブーメランのように跳ね返ってきたと言う点でしょう。

5.痛みは仕方がない大嘘・・地方にもはびこる「ミニ小泉」と対決を!
 「痛みは仕方がない」というのは大嘘です。騙されては行けません。労働者、農民、自営業者にだけ痛みを押しつけ、エリート層はそのままです。
 政府が先に発表した公務員制度改革の「大枠」を御覧下さい。キャリア制度は無傷ではありませんか。
 わたしの県の知事も行革には熱心だと装っているが相変わらず天下り官僚ばかりを大量に高官ポストに就けている。地方でもそこここに「ミニ小泉」 がはびこっています。
 連中はいわゆる自民党保守本流よりもはるかに「反動」です。これら「ミニ小泉」の親玉が石原慎太郎知事です。今度の土地収用法改悪も石原が震源地です! 日本共産党、新社会党は石原とも全面対決すべきです。
 改革の名に値しない。こんなことなら変えないほうがマシですがそれを言うと「甘言を撒いている」と取られてしまうので、むしろラジカルに労働者、に立っった改革を打ち出し正面対決しましょう。
 いや、普段はおとなしいが、生活や伝統を守るためならラジカルに行動するのは実は「保守」も変わりません。「反動」に対抗するため「革新」と共闘させていただきます。しかし私に遠慮はいりません。どんどんラジカルに「革新の大義」を押し出してください。そのほうが私も気合が入ってきます。

6.「保守」派の私が言うのも変だが・・
 最後に一言。私も大分友人に洗脳されてきました(^^;;
全国の労働者・農民・自営業者よ!
自己疎外を排し団結せよ!
全国的、世界的視野に立ちつつ、まずは地域レベルで、悪政を糾しましょう!