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「現状分析と対抗戦略」討論欄

戦略家としての古在由重氏に学ぶこと

2001/12/26 桜坂 智史、50代

 吉田嘉清氏の発言によって、古在さんがいかに平和運動・社会運動の戦略家として卓越していたかを再度知った。
 もともと戦前に党中央が壊滅した後に、二度目の偽装転向にも等しいしかたで獄から出た古在さんは盟友松本慎一氏とともに尾崎秀実の裁判に対応して弁護士を探し、裁判に向かった。
 戦後も六全協前後の動きや美濃部都知事擁立・革新都政実現に奔走したことは知られてきた。吉田氏によれば、古在さんは岩波書店の吉野源三郎氏の部屋を根拠地のようにして粟田賢三氏も含めて、原水禁運動統一に向けて長崎大学の学長具島兼三郎や広島大学の学長へ、また婦団連や主婦連、生協連など次々にプランを送り健闘したことを発言されていた。その行動は実用主義でなくそれ自体が平和哲学に裏付けられていた。このような哲学者こそ今最も日本共産党のみならず民主主義運動に欠けている存在である。