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「現状分析と対抗戦略」討論欄

日本の現状と課題 その3 ・・・戦後の日本・・・

2003/3/25 結城、40代、会社員

 戦後日本は、戦争の放棄ということで、軍隊を持たず経済発展の道を求め、経済国家としての再生に成功した。戦後の平和主義は強制と見なされてきたが、朝鮮戦争下でアメリカが日本の速やかな再軍備を強く求めたとき、時の首相吉田茂は国民のへの思いを考え、経済を優先して、アメリカの要望には応えなかった。この選択はその後の高度成長を実現する礎の一つとなったと思う。
 日本の高度成長が、自由な国際経済であったことは明らかである。日本における民主主義は、戦前のデモクラシーの発展を経て、占領のなかで方向が決まり今の姿が定着した。労働者の毎年の賃上げをもたらし、それは購買力を高める効果も持った。これには色々意見があると思うが、戦後日本の安全を保障し、自由な国際経済への参加をもたらし、民主主義の発展を支えた一つが、アメリカとの関係と東西冷戦であったと思う。
 冷戦の間、東西両陣営共、軍事が第1であった。ソ連のフルシチョフは共産主義がだめだと認識があったと思う。しかし冷戦構造の、共産主義を止めるわけにも行かず、続けたわけだ。中国も毛沢東が文化大革命みたいなことをやってくれたおかげで産業は発展しなかった。日本は世界の工場としての利益を享受でき、高度成長をとげた。
 しかし冷戦が終わると、軍事から産業へとのシフトが起こりアジア各地に工場ができ、中国にはトウ小平が現れ開放政策をやり、中国人は元々頭が緻密で良く働き経済観念も強い。あっという間に日本に追いつきつつある。日本は空洞化になり、工場がどんどん海外にいく。ここが構造不況の大きな要因の一つとなっている。